知覚動詞を確認しよう!
知覚動詞とは?
知覚動詞とは、五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)を使って何かを感じたり、知覚したりする動作を表す動詞です。代表的な知覚動詞には、see(見る)、hear(聞く)、feel(感じる)、watch(見る)、notice(気付く)などがあります。
知覚動詞と分詞の組み合わせ
知覚動詞の後に来る目的語を説明するために、現在分詞や過去分詞が使われます。
1. 現在分詞: 目的語がその動作を「している」様子を表します。
- I saw him reading a book.(彼が本を読んでいるのを見た。)
- him(彼)がreading a book(本を読んでいる)という動作をしている。
- I heard her singing in the shower.(彼女がシャワーを浴びながら歌っているのを聞いた。)
- her(彼女)がsinging in the shower(シャワーを浴びながら歌っている)という動作をしている。
2. 過去分詞: 目的語がその状態に「されている」様子を表します。
- I found the door locked.(ドアが鍵がかかっているのを見つけた。)
- the door(ドア)がlocked(鍵がかかっている)という状態になっている。
- She felt her heart beating fast.(彼女は心臓が速く鼓動していると感じた。)
- her heart(彼女の心臓)がbeating fast(速く鼓動している)という状態になっている。
具体的な例文
- I watched the children playing in the park.(子供たちが公園で遊んでいるのを眺めた。)
- He heard the phone ringing and answered it.(彼は電話のベルが鳴っているのを聞き、電話に出た。)
- She felt something crawling on her arm.(彼女は何かが腕で這っているのを感じた。)
- I noticed the car speeding down the street.(私は車が通りを猛スピードで駆け抜けているのに気づいた。)
ポイント
- 現在分詞: 目的語が能動的に動作をしている様子を表す
- 過去分詞: 目的語が受動的に状態になっている様子を表す
- 知覚動詞の種類: see, hear, feel, watch, notice 以外にも、find, keep, leave なども知覚動詞として使われることがあります。
注意点
- 五感: 知覚動詞は五感に関連する動詞なので、目的語と分詞の組み合わせが自然なものであるか確認しましょう。
- 文脈: 文脈によって、現在分詞と過去分詞の使い分けが異なります。
- その他の動詞: make, have, let などの動詞も、目的語の後に分詞を置くことができますが、意味が少し異なります。
まとめ
知覚動詞と分詞の組み合わせは、英語の表現をより豊かにする上で非常に役立ちます。この組み合わせをマスターすることで、より自然な英語を話すことができるようになるでしょう。
分詞の知覚動詞を用いた複雑な例文
1. 分詞構文と組み合わせた例
- Walking down the quiet street, I heard a baby crying softly in the distance.(静かな通りを歩いていると、遠くに赤ちゃんの泣き声がかすかに聞こえた。)
- 分詞構文「Walking down the quiet street」で背景を説明し、知覚動詞「heard」と現在分詞「crying」で具体的な状況を描いています。
- Lost in thought, she didn’t notice the car approaching until she felt a cold wind on her face.(考え事に夢中になっていて、冷たい風が顔にあたるまで近づいてくる車に気づかなかった。)
- 分詞構文「Lost in thought」で彼女の状態を説明し、知覚動詞「didn’t notice」と現在分詞「approaching」で状況の変化を表しています。
2. 複数の分詞を用いた例
- I saw her sitting by the window, reading a book, a thoughtful expression on her face.(私は彼女が窓際に座って本を読んでいるのを見て、考え深い表情をしていることに気づいた。)
- 2つの現在分詞「sitting」と「reading」で彼女の動作を、過去分詞「thoughtful」で彼女の表情を説明しています。
- Hearing the thunder and seeing the lightning, he felt a sense of fear creep into his heart.(雷鳴が聞こえ、稲妻が見えると、彼は心に恐怖感がよぎるのを感じた。)
- 2つの知覚動詞「hearing」と「seeing」に続いて、現在分詞「creeping」を用いて感情の変化を表しています。
3. 仮定法と組み合わせた例
- If I had heard the alarm clock, I would have caught the train.(もし目覚まし時計の音が聞こえていたら、電車に乗れたのに。)
- 仮定法過去完了と知覚動詞「heard」を組み合わせ、過去の状況と結果を表しています。
- Had she seen the danger, she would have run away.(もし危険に気づいていたら、彼女は逃げ出しただろう。)
- 倒置法と知覚動詞「seen」を組み合わせ、過去の状況と結果を強調しています。
4. 抽象的な概念を表す例
- Feeling a sense of accomplishment, he looked back on his achievements with pride.(達成感を感じ、彼は自分の実績を誇らしく振り返った。)
- 抽象的な概念「sense of accomplishment」を主語とし、知覚動詞「felt」と過去分詞「achieved」を用いて表現しています。
5. 比較級・最上級と組み合わせた例
- I’ve never heard her sing so beautifully.(彼女がこんなに美しく歌っているのを聞いたことがない。)
- 最上級「so beautifully」を用いて、歌声の美しさを強調しています。
- She felt more relaxed after taking a long bath.(彼女は長いお風呂に入って、もっとリラックスした気分になった。)
- 比較級「more relaxed」を用いて、状態の変化を表しています。
これらの例文は、分詞の知覚動詞を用いた表現がいかに多様で、複雑な状況や感情を表現できるかを示しています。
演習問題
練習問題
以下の日本語を、分詞の知覚動詞を用いて英語に言い換えてみましょう。
- 私は彼がピアノを弾いているのを聞いた。
- 彼女は彼が怒っているのを感じた。
- 子供たちは鳥が歌っているのを眺めていた。
- 私は彼女が泣いているのを発見した。
- もし彼が危険に気づいていたら、助けを求めただろう。
解答例
- I heard him playing the piano.
- She felt him angry.
- The children watched the birds singing.
- I found her crying.
- If he had noticed the danger, he would have called for help.