【現在分詞と過去分詞:文法】”現在分詞と過去分詞”とは?基本をおさえ、違いを整理し合格をつかもう!(練習問題付き)

現在分詞と過去分詞の基本について知ろう

現在分詞と過去分詞は、どちらも動詞が変化した形ですが、文法的な役割と意味が異なります。

現在分詞 (Present Participle)

  • 形: 動詞の原形 + -ing (例: running, eating, speaking)
  • 主な用法:
    • 進行形: be動詞 + 現在分詞で「~している」という動作の進行を表します。
      • 例: She is reading a book. (彼女は本を読んでいます。)
    • 形容詞的用法: 名詞を修飾して「~している~」という能動的な意味や、状態を表します。
      • 例: a running dog (走っている犬)
      • 例: an exciting game (わくわくする試合)
    • 分詞構文: 文の一部を省略して、時、理由、付帯状況などを表します。
      • 例: Walking down the street, I saw a friend. (通りを歩いている時、私は友達に会った。)
    • 目的語補語: 知覚動詞 (see, hearなど) や使役動詞 (keepなど) と共に、目的語の状態や動作を表します。
      • 例: I saw him running. (彼が走っているのを見た。)
      • 例: She kept the baby sleeping. (彼女は赤ちゃんを眠らせておいた。)

過去分詞 (Past Participle)

  • 形: 動詞によって異なります。規則動詞は動詞の原形 + -ed (例: played, watched)。不規則動詞は様々な形があります (例: gone, eaten, spoken)。
  • 主な用法:
    • 受動態: be動詞 + 過去分詞で「~される」という受身の意味を表します。
      • 例: The window was broken. (その窓は割られた。)
    • 完了形: have動詞 + 過去分詞で「~した」という完了、経験、継続、結果を表します。
      • 例: I have finished my homework. (私は宿題を終えました。)
    • 形容詞的用法: 名詞を修飾して「~された~」という受動的な意味や、完了した状態を表します。
      • 例: a broken window (壊れた窓)
      • 例: boiled eggs (ゆで卵)
    • 分詞構文: 受動的な意味や完了した意味を表します。
      • 例: Surprised by the noise, he woke up. (その騒音に驚いて、彼は目を覚ました。)
    • 目的語補語: 使役動詞 (have, getなど) と共に、目的語に何かをしてもらう意味を表します。
      • 例: I had my car repaired. (私は車を修理してもらった。)

違いのまとめ

特徴現在分詞 (-ing形)過去分詞 (-ed形など)
意味能動的 (~している、~させるような)受動的 (~された)、完了 (~した)
主な用法進行形、能動的な形容、分詞構文 (能動・継続)、目的語補語受動態、完了形、受動的な形容、分詞構文 (受動・完了)、目的語補語

どちらを使うべきか迷った場合

  • 能動的な意味合いか、受動的な意味合いかを考えます。
    • 例: exciting (わくわくさせる) vs. excited (わくわくした)
  • 動作が進行中か、完了しているかを考えます。
    • 例: falling leaves (落ちている葉) vs. fallen leaves (落ち葉)

現在分詞と過去分詞で意味が大きく異なる例

現在分詞と過去分詞で意味が大きく異なる例はたくさんありますが、特に形容詞として名詞を修飾する場合に、その違いが顕著に現れます。いくつか代表的な例を挙げ、その意味の違いを解説します。

1. -ing 形 (現在分詞) vs. -ed 形 (過去分詞) で感情や状態を表す場合

現在分詞 (~させる)過去分詞 (~させられた、~した)例文
exciting (わくわくさせる)excited (わくわくした)The exciting game made the audience excited. (そのわくわくする試合は観客をわくわくさせた。)
interesting (興味深い、興味を持たせる)interested (興味を持った)The interesting lecture made me interested in the topic. (その興味深い講義は私をその話題に興味を持たせた。)
boring (退屈させる)bored (退屈した)The boring movie made me bored. (その退屈な映画は私を退屈させた。)
surprising (驚くべき、驚かせる)surprised (驚いた)The surprising news made everyone surprised. (その驚くべき知らせはみんなを驚かせた。)
tiring (疲れさせる)tired (疲れた)The tiring work made him tired. (その疲れる仕事は彼を疲れさせた。)
frustrating (イライラさせる)frustrated (イライラした)The frustrating problem made her frustrated. (そのイライラする問題は彼女をイライラさせた。)
annoying (いらいらさせる)annoyed (いらいらした)The annoying noise made me annoyed. (そのいらいらする騒音は私をいらいらさせた。)

解説:

  • 現在分詞で修飾された名詞は、「~させるような」「~を引き起こすような」という能動的な意味合いを持ちます。例えば、「exciting game」は「人をわくわくさせる試合」という意味です。
  • 過去分詞で修飾された名詞は、「~させられた」「~した」という受動的または完了的な意味合いを持ちます。例えば、「excited audience」は「わくわくさせられた観客」、つまり「わくわくした観客」という意味です。

2. その他の例

現在分詞過去分詞例文
falling leaves (落ちている葉)fallen leaves (落ち葉)Be careful of the falling leaves in autumn. The ground is covered with fallen leaves. (秋には落ちている葉に気を付けて。地面は落ち葉で覆われている。)
rising prices (上昇している価格)risen prices (上昇した価格)We are concerned about the rising prices of goods. The risen prices are affecting our budget. (私たちは物価の上昇を懸念している。上昇した価格は私たちの予算に影響を与えている。)
boiling water (沸騰している水)boiled water (沸騰した水)Be careful not to touch the boiling water. Drink boiled water to purify it. (沸騰している水に触れないように気を付けて。浄化するために沸騰した水を飲みなさい。)
burning wood (燃えている木)burnt wood (燃え殻、燃えた木)We sat around the burning wood in the campfire. The burnt wood was used to make charcoal. (私たちはキャンプファイヤーで燃えている木の周りに座った。燃え殻は炭を作るのに使われた。)

解説:

  • これらの例でも、現在分詞は動作の進行中や、そのような状態にあることを表すのに対し、過去分詞は動作が完了した状態や、その結果として生じた状態を表しています。

このように、現在分詞と過去分詞は、修飾する名詞に対して全く異なる意味合いを与えるため、文脈に応じて適切に使い分けることが重要です。感情や状態を表す場合は特に、主体が「~させる」側なのか、「~させられる」側なのかを意識すると理解しやすいでしょう。

現在分詞の構文を整理しよう

現在分詞の構文は、動詞の原形に「-ing」をつけた形が、文中で様々な役割を果たすものです。主な構文と用法は以下の通りです。

1. 進行形

  • 形: be動詞 + 現在分詞
  • 意味: 「~している」という動作の進行を表します。
  • 例:
    • She is reading a book. (彼女は本を読んでいます。)
    • They are playing soccer now. (彼らは今、サッカーをしています。)

2. 形容詞的用法

  • 形: 現在分詞 + 名詞 (名詞の前または後ろから修飾)
  • 意味: 「~している~」「~させるような~」という能動的な意味や、状態を表します。
  • 例:
    • a running dog (走っている犬)
    • the smiling girl (微笑んでいる少女)
    • an exciting game (わくわくする試合)
    • the people waiting for the bus (バスを待っている人々)

3. 分詞構文

  • 形: 文頭、文中、文末に現在分詞で始まる句が置かれる
  • 意味: 時、理由、付帯状況、結果などを簡潔に表します。接続詞 + 主語 + 動詞の句を短縮したものです。
  • 例:
    • Walking down the street, I saw a friend. (通りを歩いている時、私は友達に会った。) – 時
    • Feeling tired, I went to bed early. (疲れていたので、私は早く寝た。) – 理由
    • She sat on the chair, reading a magazine. (彼女は椅子に座って、雑誌を読んでいた。) – 付帯状況
    • The rain continued all night, flooding the streets. (雨は一晩中降り続き、そして通りを水浸しにした。) – 結果

4. 目的語補語

  • 形: 知覚動詞 (see, hear, watch, feelなど) + 目的語 + 現在分詞
  • 意味: 目的語が「~している」状態や動作を表します。
  • 例:
    • I saw him running in the park. (彼が公園で走っているのを見た。)
    • We heard the baby crying. (私たちは赤ちゃんが泣いているのを聞いた。)
  • 形: 使役動詞 (keepなど) + 目的語 + 現在分詞
  • 意味: 目的語が「~し続けている」状態を表します。
  • 例:
    • She kept the children waiting. (彼女は子供たちを待たせ続けた。)

5. with 構文

  • 形: with + 名詞 + 現在分詞
  • 意味: 「~しながら」「~した状態で」という付帯状況を表します。
  • 例:
    • He sat there with his eyes closed. (彼は目を閉じたままそこに座っていた。)
    • She was typing on her computer with music playing softly. (彼女は音楽が静かに流れる中でパソコンでタイピングしていた。)

現在分詞は、このように様々な構文で用いられ、文に動きや状況、説明を加える重要な役割を果たします。それぞれの構文と意味を理解することで、より豊かで正確な英語表現が可能になります。

過去分詞の構文を整理しよう

過去分詞の構文は、動詞の過去分詞形が文中で様々な役割を果たすものです。主な構文と用法は以下の通りです。

1. 受動態

  • 形: be動詞 + 過去分詞
  • 意味: 主語が「~される」という受身の意味を表します。
  • 例:
    • The window was broken. (その窓は割られた。)
    • The letter was written in English. (その手紙は英語で書かれた。)

2. 完了形

  • 形: have動詞 + 過去分詞
  • 意味: 「~した」という完了、経験、継続、結果を表します。
  • 例:
    • I have finished my homework. (私は宿題を終えました。)
    • She has lived here for ten years. (彼女はここに10年間住んでいます。)

3. 形容詞的用法

  • 形: 過去分詞 + 名詞 (名詞の前または後ろから修飾)
  • 意味: 「~された~」「~してしまった~」という受動的または完了的な意味合いを持ちます。
  • 例:
    • a broken window (壊れた窓)
    • boiled eggs (ゆで卵)
    • the book written by him (彼によって書かれた本)

4. 分詞構文

  • 形: 文頭、文中、文末に過去分詞で始まる句が置かれる
  • 意味: 受動的な意味や完了した意味で、時、理由、付帯状況などを簡潔に表します。
  • 例:
    • Surprised by the noise, he woke up. (その騒音に驚いて、彼は目を覚ました。) – 理由
    • Left alone, the child started to cry. (一人にされたので、その子供は泣き始めた。) – 理由
    • The work finished, he went home. (仕事が終わったので、彼は家に帰った。) – 時

5. 目的語補語

  • 形: 使役動詞 (have, getなど) + 目的語 + 過去分詞
  • 意味: 目的語に何かをしてもらう、または目的語がある状態にされることを表します。
  • 例:
    • I had my car repaired. (私は車を修理してもらった。)
    • She got her hair cut. (彼女は髪を切ってもらった。)
  • 形: 知覚動詞 (see, hearなど) + 目的語 + 過去分詞
  • 意味: 目的語がある状態になっているのを見たり聞いたりすることを表します。
  • 例:
    • I saw the window broken. (私は窓が壊れているのを見た。)
    • We heard the song sung beautifully. (私たちはその歌が美しく歌われるのを聞いた。)

6. with 構文

  • 形: with + 名詞 + 過去分詞
  • 意味: 「~された状態で」という付帯状況を表します。
  • 例:
    • He sat there with his legs crossed. (彼は足を組んだ状態でそこに座っていた。)
    • She was found with her eyes closed. (彼女は目を閉じた状態で発見された。)

過去分詞は、このように様々な構文で用いられ、受動的な意味や完了した状態、説明を加える重要な役割を果たします。それぞれの構文と意味を理解することで、より豊かで正確な英語表現が可能になります。

現在分詞と過去分詞に関連する練習問題に挑戦しよう

1. 英文和訳

次の英文を日本語に訳してください。

  1. The smiling child held a brightly colored balloon.
  2. Having finished his work, he went home.
  3. We found the missing cat sleeping under the car.
  4. Surprised by the sudden noise, she jumped.
  5. The book written by the famous author became a bestseller.

2. 和文英訳

次の日本語を英語に訳してください。

  1. 走っている犬に注意しなさい。
  2. 宿題を終えて、私はテレビを見た。
  3. 私たちはそのドアが閉まっているのを見た。
  4. その壊れた窓は修理される必要がある。
  5. その歌を歌っている少女はとても才能がある。

解答

1. 英文和訳

  1. 微笑んでいる子供は、明るい色の風船を持っていた。
  2. 仕事を終えて、彼は家に帰った。
  3. 私たちは行方不明になっていた猫が、車の下で眠っているのを見つけた。
  4. 突然の騒音に驚いて、彼女は跳び上がった。
  5. その有名な作家によって書かれた本は、ベストセラーになった。

2. 和文英訳

  1. Be careful of the running dog.
  2. Having finished my homework, I watched TV. / After finishing my homework, I watched TV.
  3. We saw the door closed.
  4. The broken window needs to be repaired.
  5. The girl singing the song is very talented.

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