TOEICにおける疑問詞whichは、選択肢の中から「どちら」「どれ」を選ぶかを問う場合に用いられます。リスニング、リーディングの両セクションで出題され、質問の意図を正確に把握し、適切な応答を選ぶことが重要です。以下、詳細なポイントと対策をまとめます。
1. whichの基本的な意味と用法
whichは大きく分けて以下の2つの意味と用法があります。
- どちら/どれ (選択): 複数の選択肢の中から一つを選ぶことを尋ねます。
- 例:Which is your car, the red one or the blue one?(あなたの車はどちらですか、赤いのですか青いのですか?)
- どの〜 (限定): 特定の範囲やグループの中から一つを選ぶことを尋ねます。
- 例:Which train goes to Osaka?(どの電車が大阪に行きますか?)
2. TOEICにおけるwhichの出題パターン
TOEICでは、主に以下のパターンでwhichが出題されます。
- リスニングセクション (Part 2):
- 直接的な質問:Which do you prefer?(どちらがお好みですか?)
- 間接的な質問:I’m not sure which one to choose.(どれを選ぶべきか分かりません。)
- リーディングセクション (Part 5, 6, 7):
- 文脈の中で選択肢を提示:The company offers two training programs, which one is more suitable for new employees?(会社は2つの研修プログラムを提供していますが、どちらが新入社員に適していますか?)
- 代名詞の指す内容を問う問題:The report highlighted several key issues, which were discussed in the meeting.(報告書ではいくつかの重要な課題が強調されており、それらは会議で議論されました。)
3. リスニングセクション (Part 2) の対策
- 質問の意図を正確に聞き取る: whichで始まる質問は、必ず選択肢が提示されているか、あるいは暗黙的に存在することを意識しましょう。
- 選択肢を区別するキーワードに注意: 質問の中で比較されている対象を明確にするキーワード(or, and, betweenなど)に注意しましょう。
- 紛らわしい選択肢に注意: 質問に含まれる単語をそのまま使った選択肢や、質問とは関係のない情報を含む選択肢は不正解であることが多いです。
- 応答のパターンを把握する:
- 具体的な選択肢を示す:The red one.(赤い方です。)
- 好みや意見を述べる:I prefer the blue one.(青い方が好きです。)
- 分からないと答える:I’m not sure.(分かりません。)
- 質問に質問で返す:Which do you recommend?(どちらをお勧めしますか?)
4. リーディングセクション (Part 5, 6, 7) の対策
- 文脈を理解する: whichがどの選択肢を指しているのかを、前後の文脈から判断します。
- 関係代名詞の用法を理解する: whichが関係代名詞として使われている場合、先行詞(whichが修飾する名詞)を明確に把握しましょう。
- 代名詞の指す内容を問う問題に慣れる: 下線部のwhichが何を指しているかを問う問題は、文脈全体を理解する力が問われます。
- 内容一致問題でwhichが使われている場合に注意: 選択肢の中でwhichが指している内容を正しく理解していないと、正解を選べない場合があります。
5. 効果的な学習方法
- 公式問題集や模試で練習: TOEIC公式問題集や模試を解くことで、出題パターンに慣れ、実践的なリスニング力と読解力を養うことができます。
- 英語の会話や文章に触れる機会を増やす: 日常的に英語の会話や文章に触れることで、whichを使った表現に自然に慣れることができます。
- 関係代名詞の用法を復習: 関係代名詞whichの用法をしっかりと復習することで、文構造の理解が深まります。
例題 (リスニング Part 2)
音声:Which flight are you taking, the morning one or the afternoon one?
選択肢:
(A) Yes, I am. (不正解:Yes/No疑問文への応答) (B) The morning one. (正解:具体的な選択肢を示している) (C) It departs at 10 a.m. (不正解:時間情報を答えている)
例題 (リーディング Part 7)
文章:The company offers two types of health insurance plans, which provide different levels of coverage.
問題:What does “which” refer to?
選択肢:
(A) The company (B) The two types of health insurance plans (C) Different levels of coverage
正解:(B)
解説:whichは直前の”two types of health insurance plans”を指しています。
まとめ
TOEICにおけるwhichは、選択を問う場合に用いられる重要な疑問詞です。リスニングでは質問の意図を正確に聞き取り、リーディングでは文脈を理解することが重要です。上記で述べたポイントと対策を参考に、日々の学習に取り組み、スコアアップを目指しましょう。
TOEICリスニングにおけるwhichは、選択肢の中から「どちら」「どれ」を選ぶかを問う重要な表現です。Part 2(応答問題)で頻出するため、質問の意図を正確に把握し、適切な応答を選ぶ練習が不可欠です。以下、whichに焦点を当てたリスニング対策を詳細に解説します。
1. whichの基本的な意味と用法(復習)
- どちら/どれ (選択): 複数の選択肢の中から一つを選ぶことを尋ねます。
- 例:Which do you prefer, coffee or tea?(コーヒーと紅茶、どちらがお好みですか?)
- どの〜 (限定): 特定の範囲やグループの中から一つを選ぶことを尋ねます。
- 例:Which train goes to Kyoto?(どの電車が京都に行きますか?)
2. TOEICリスニング Part 2におけるwhichの出題パターン
Part 2では、主に以下のような形でwhichが使われます。
- 直接的な選択を問う質問:
- Which is better, A or B?(AとB、どちらが良いですか?)
- Which do you want, X or Y?(XとY、どちらが欲しいですか?)
- Which flight are you taking?(どの便に乗りますか?)
- 間接的な選択を問う質問:
- I’m not sure which one to choose.(どれを選ぶべきか分かりません。)(この場合は、相手にアドバイスを求めていることが多い)
- Could you tell me which way to go?(どちらへ行けば良いか教えていただけますか?)
- 状況説明の中で選択肢が示されるパターン:
- We have two meeting rooms available, which one would you like to use?(会議室は2つ空いていますが、どちらを使いたいですか?)
3. whichを聞き取るためのポイント
- 文頭のwhichに集中: 質問の最初にwhichが来ることがほとんどなので、聞き逃さないように集中しましょう。
- 比較対象を特定するキーワードに注意: or, and, betweenなどの接続詞や前置詞は、比較されている対象を明確にする手がかりとなります。
- 質問全体の意味を理解する: whichが使われている質問は、単に単語を聞き取るだけでなく、質問全体が何を尋ねているのかを理解することが重要です。
4. whichに対する適切な応答のパターン
- 具体的な選択肢を示す:
- The red one.(赤い方です。)
- The morning flight.(午前の便です。)
- The meeting room on the second floor.(2階の会議室です。)
- 好みや意見を述べる:
- I prefer the blue one.(青い方が好きです。)
- I think A is better.(Aの方が良いと思います。)
- 分からないと答える:
- I’m not sure.(分かりません。)
- I haven’t decided yet.(まだ決めていません。)
- 質問に質問で返す(聞き返す、確認する):
- Which do you recommend?(どちらをお勧めしますか?)
- Could you repeat the options?(選択肢をもう一度言っていただけますか?)
- 状況によっては、選択肢以外の情報で答える:
- Which station should I get off at? に対して “Take the express train.” (どの駅で降りるべきですか?に対して「急行に乗ってください。」) のように、間接的に回答する場合もあります。
5. which対策のための具体的な勉強法
- 公式問題集の活用: 公式問題集のPart 2の問題を繰り返し解き、whichを使った質問のパターンと適切な応答を覚えましょう。
- ディクテーション: 音声を聞きながら書き取るディクテーションは、聞き取り能力向上に効果的です。特にwhichを含む質問文を重点的に行いましょう。
- シャドーイング: 音声に合わせて発音するシャドーイングは、発音とリスニングの同時強化に繋がります。
- スクリプトの確認: 問題集のスクリプトを確認し、聞き取れなかった部分や意味の分からなかった部分を分析しましょう。
- 類似表現との区別: what, where, whenなど、他の疑問詞との違いを意識し、それぞれの使い分けを理解しましょう。
6. 注意点
- 早とちりに注意: whichで始まる質問は必ず選択肢が提示されている、または暗黙的に存在することを意識し、最後までしっかりと聞きましょう。
- ひっかけ問題に注意: 質問に含まれる単語をそのまま使った選択肢は、正解とは限りません。質問の意図を正しく理解することが重要です。
例題
音声:Which report do you want me to print, the sales figures or the marketing analysis?
選択肢:
(A) Yes, I printed it yesterday. (不正解:Yes/No疑問文への応答) (B) The marketing analysis, please. (正解:具体的な選択肢を示している) (C) It’s on the top shelf. (不正解:場所を答えている)
whichはTOEICリスニングPart 2で高得点を取るために重要な要素の一つです。上記のポイントと勉強法を参考に、しっかりと対策を行い、目標スコア達成を目指しましょう。
TOEICリーディングセクションにおけるwhichは、選択肢の中から「どちら」「どれ」を選ぶかを問う場合や、関係代名詞として文中で情報を補足する場合などに用いられます。特にPart 5(短文穴埋め問題)、Part 6(長文穴埋め問題)、Part 7(長文読解問題)で出題される可能性があり、文脈を正確に把握し、適切な選択肢を選ぶことが重要です。以下、whichに焦点を当てたリーディング対策を詳細に解説します。
1. whichの基本的な意味と用法(復習)
- どちら/どれ (選択): 複数の選択肢の中から一つを選ぶことを尋ねます。リーディングでは、疑問文の形ではなく、文脈の中で選択肢が示される形で出題されることが多いです。
- 例:The company offers two training programs, which is more suitable for new employees? (会社は2つの研修プログラムを提供していますが、どちらが新入社員に適していますか?)
- どの〜 (限定): 特定の範囲やグループの中から一つを選ぶことを尋ねます。
- 例:Which department is responsible for marketing? (どの部署がマーケティングを担当していますか?)
- 関係代名詞: 先行詞(前に出てきた名詞)を修飾し、追加情報を提供します。「〜する/〜であるところの」と訳されることが多いです。
- 例:The report, which was published last week, contains important data. (先週発行された報告書には、重要なデータが含まれています。)
2. TOEICリーディングにおけるwhichの出題パターン
- Part 5 (短文穴埋め問題):
- 空欄に入る適切な語を選ぶ問題で、文脈からwhichが適切かどうかを判断します。
- 例:The two candidates, A and B, have different qualifications, ______ makes it difficult to choose one. (AとBの2人の候補者は異なる資格を持っており、______が1人を選ぶのを難しくしています。) → whichが正解。
- 空欄に入る適切な語を選ぶ問題で、文脈からwhichが適切かどうかを判断します。
- Part 6 (長文穴埋め問題):
- 長文中の空欄に入る適切な文や節を選ぶ問題で、文脈と文法的な繋がりからwhichを含む文が適切かどうかを判断します。
- Part 7 (長文読解問題):
- 文章の内容に関する質問で、whichが指している内容を問う問題が出題されることがあります。
- 例:The article mentions several factors contributing to the company’s success, which of these is considered the most important? (記事では、会社の成功に貢献するいくつかの要因が述べられていますが、これらのうちどれが最も重要だと考えられていますか?)
- 代名詞の指す内容を問う問題:下線部のwhichが何を指しているかを問う問題。
- 文章の内容に関する質問で、whichが指している内容を問う問題が出題されることがあります。
3. whichを見分けるためのポイント
- 選択肢の存在: 文脈の中に比較対象となる複数の選択肢が存在する場合、whichが使われる可能性が高いです。
- カンマの有無: whichの前にカンマがある場合、関係代名詞の非制限用法(継続用法)であることが多いです。この場合、whichは先行詞全体を修飾し、「そしてそれは〜」のように訳されます。
- 例:He missed the deadline, which caused a lot of trouble. (彼は締め切りに間に合わず、それが多くの問題を引き起こしました。)
- 文構造の把握: whichが文中でどのような役割を果たしているのか(疑問詞か関係代名詞か)を理解することで、文意を正確に把握できます。
4. whichを含む問題への対策
- 文脈を正確に把握する: whichがどの選択肢を指しているのか、あるいはどの名詞を修飾しているのかを、前後の文脈から判断します。
- 関係代名詞の用法を復習する: 関係代名詞whichの用法(制限用法と非制限用法)をしっかりと復習することで、文構造の理解が深まります。
- 代名詞の指す内容を問う問題に慣れる: 下線部のwhichが何を指しているかを問う問題は、文脈全体を理解する力が問われます。過去問などで練習しましょう。
- 内容一致問題でwhichが使われている場合に注意: 選択肢の中でwhichが指している内容を正しく理解していないと、正解を選べない場合があります。
5. 効果的な学習方法
- 公式問題集の活用: 公式問題集を解き、whichを含む問題の出題パターンに慣れましょう。
- 文法書で関係代名詞を復習: 関係代名詞の章を復習し、用法をしっかりと理解しましょう。
- 長文を読む練習: 様々な種類の英文記事やビジネス文書を読むことで、文脈を理解する力を養いましょう。
- 精読: 文章を丁寧に読み込み、文構造や文意を正確に把握する練習をしましょう。
例題 (Part 5)
The company offers two types of training programs, ______ focus on different skills.
(A) who (B) which (C) what (D) where
正解:(B) which
解説:先行詞は”two types of training programs”であり、複数形の名詞を修飾するため、関係代名詞のwhichが適切です。
例題 (Part 7)
The report, which was released last week, showed a significant increase in sales. According to the report, the new marketing strategy was very effective.
問題: What did the report show?
(A) A decrease in sales (B) A new marketing strategy (C) A significant increase in sales (D) Problems with the marketing strategy
正解:(C)
解説:whichは”The report”を修飾しており、報告書が示した内容は「売上高の大幅な増加」です。
whichはリーディングセクションで文法問題としても読解問題としても出題される重要な要素です。上記のポイントと学習方法を参考に、しっかりと対策を行い、スコアアップを目指しましょう。特に、関係代名詞としての用法を確実に理解することが重要です。