【第二文型:文法】”第二文型”とは?不定詞や関係代名詞との関係を知りイメージをつかもう!(練習問題付き)

第二文型の基本について知ろう

第二文型(SV C)について詳しくご説明します。


第二文型(SV C)とは?

第二文型は、英語の5つの基本文型のうちの1つで、以下の要素で構成されます。

  • S (Subject): 主語
  • V (Verb): 動詞
  • C (Complement): 補語

この文型の最大の特徴は、補語 (C) が主語 (S) の状態や性質を説明するという点です。つまり、「S = C」の関係が成り立ちます。

基本的な構造: S + V + C

例文:

  • She is a student. (彼女 = 学生)
  • He became a doctor. (彼 = 医者)
  • The sky turned red. (空 = 赤い)

補語 (Complement) とは?

補語は、主語や目的語を補足説明する語句のことです。第二文型では「主語補語 (Subject Complement)」が使われます。

補語になれる品詞:

  1. 名詞 / 名詞句: 主語が何であるかを示します。
    • He is a teacher. (彼 = 先生)
    • My dream is to travel the world. (私の夢 = 世界を旅すること)
  2. 形容詞 / 形容詞句: 主語がどのような状態であるかを示します。
    • She looks happy. (彼女 = 幸せな状態)
    • The food tastes delicious. (食べ物 = 美味しい状態)

第二文型を取る主な動詞

第二文型を取る動詞は、大きく以下のグループに分けられます。

1. 状態を表す動詞

主語が「~である」という状態を表します。最も基本的な動詞は be動詞 です。

  • be: ~である
    • She is a doctor. (彼女は医者です。)
    • I am happy. (私は幸せです。)
  • remain / stay / keep: ~のままである
    • He remained silent. (彼は黙ったままだった。)
    • Please stay calm. (落ち着いていてください。)
    • She kept quiet. (彼女は静かにしていた。)
  • lie / stand / sit: (特定の状態で)いる
    • He lay unconscious. (彼は意識を失ったまま横たわっていた。)
    • The door stood open. (ドアは開いたままだった。)

2. 変化を表す動詞

主語が「~になる」という変化を表します。

  • become: ~になる (最も一般的な変化の動詞)
    • He became a famous actor. (彼は有名な俳優になった。)
    • It became dark. (暗くなった。)
  • get: ~になる (口語的で、特に状態の変化を表す)
    • She got angry. (彼女は怒った。)
    • It’s getting cold. (寒くなってきた。)
  • turn: (色、状態が) ~に変わる
    • The leaves turned yellow. (葉っぱが黄色くなった。)
    • The milk turned sour. (牛乳が酸っぱくなった。)
  • grow: (徐々に)~になる
    • He grew taller. (彼は背が高くなった。)
    • It grew dark. (暗くなった。)
  • come: (状態が)~になる (特に、予想された結果や自然な結果として)
    • His dream came true. (彼の夢が実現した。)
    • The rope came loose. (ロープが緩んだ。)
  • go: (悪い状態に)~になる
    • The food went bad. (食べ物が腐った。)
    • He went mad. (彼は気が狂った。)
  • fall: (悪い状態に)~になる、陥る
    • She fell ill. (彼女は病気になった。)
    • He fell silent. (彼は黙り込んだ。)
  • run: (望ましくない状態に)~になる
    • The well ran dry. (井戸が枯れた。)
    • We ran out of money. (私たちはお金が尽きた。)

3. 知覚を表す動詞(~のように見える、~と感じる)

主語が「~のように見える」「~のように聞こえる」「~のように感じる」という感覚を表します。これらの動詞の後に形容詞が来ることが多いです。

  • look: ~に見える
    • You look tired. (あなたは疲れているように見える。)
    • That idea looks good. (そのアイデアは良さそうだ。)
  • sound: ~に聞こえる
    • That sounds interesting. (それは面白そうだ。)
    • Your voice sounds strange. (あなたの声がおかしい。)
  • smell: ~の匂いがする
    • The flower smells sweet. (その花は甘い匂いがする。)
    • Something smells bad. (何か嫌な匂いがする。)
  • taste: ~の味がする
    • This soup tastes delicious. (このスープは美味しい。)
    • The medicine tasted bitter. (その薬は苦かった。)
  • feel: ~だと感じる、~の感じがする
    • I feel happy. (私は幸せだと感じる。)
    • The fabric feels soft. (その生地は柔らかい。)

第二文型の重要性

第二文型は、主語の状態や性質を直接的に表現できるため、非常に頻繁に使われます。この文型を理解することで、以下の点で英語の理解が深まります。

  • 主語と補語の関係を正しく把握できる。 (S = C)
  • 様々な動詞がどのような意味合いで使われているか理解できる。 (特にbe動詞以外の知覚動詞や変化を表す動詞)
  • 文脈に応じて適切な形容詞や名詞を補語として使えるようになる。

例外的な注意点

  • 「look」や「smell」などの知覚動詞は、目的語を取って第三文型になることもあります。
    • He looked at the picture. (彼は絵を見た – 第三文型)
    • The food smelled good. (食べ物は良い匂いがした – 第二文型)
  • become などの動詞は、目的語を取ることはありません(SV C の C は目的語ではありません)。

第二文型と不定詞の関係を知ろう

第二文型(SV C)と不定詞(to + 動詞の原形)は密接な関係を持つことがあります。特に、不定詞が第二文型の補語(C)として機能する場合に、その関係が明確になります。

不定詞が第二文型の補語(C)になる場合

不定詞は、名詞的用法として文中で名詞の働きをすることがあります。この名詞的用法が、第二文型における主語補語 (C) の位置に来ることがあります。

基本的な構造: S + V (be動詞など) + to do (名詞的用法の不定詞)

この場合、「S = to do(こと)」という関係が成り立ち、不定詞が主語の内容や目標を説明する役割を果たします。

補語として不定詞をとる主な動詞:

最もよく使われるのは be動詞 ですが、他にも特定の動詞が不定詞を補語としてとることがあります。

1. S + be動詞 + to do

主語が「~すること」であるという意味で、目標、計画、義務、運命などを表すことが多いです。

  • 目標・目的:
    • My dream is to travel the world. (私の夢は世界を旅することです。)
      • (My dream = to travel the world)
    • Our goal is to finish the project by Friday. (私たちの目標は金曜日までにプロジェクトを終えることです。)
      • (Our goal = to finish the project by Friday)
  • 義務・予定(堅い表現):
    • You are to report to the manager immediately. (あなたはすぐにマネージャーに報告することになっています。)
      • (You = to report)
    • The meeting is to begin at 10 AM. (会議は午前10時に始まる予定です。)
      • (The meeting = to begin)
    • (これは「be to 構文」と呼ばれ、義務や予定、運命などを表す特別な用法です。)
  • 運命・必然性:
    • They were never to meet again. (彼らは二度と会うことはなかった。)
      • (They = never to meet again)

2. その他の第二文型動詞と不定詞

be動詞 以外の第二文型を取る動詞が不定詞を補語として取るケースは、be動詞 ほど一般的ではありませんが、特定の意味合いで使われることがあります。

  • seem to be / appear to be: ~のように見える/思われる
    • He seems to be happy. (彼は幸せそうに見える。)
      • (He = to be happy という状態に見える)
    • The problem appears to be more complicated than we thought. (その問題は私たちが思ったよりも複雑なようだ。)
      • (The problem = to be more complicated)
    • 補足: この場合、to be は省略されることも多いです。例: He seems happy.
  • prove to be / turn out to be: ~だと判明する
    • The rumor proved to be false. (その噂は誤りだと判明した。)
      • (The rumor = to be false)
    • The new plan turned out to be a great success. (その新しい計画は素晴らしい成功だと判明した。)
      • (The new plan = to be a great success)

不定詞が補語となることの重要性

  • 主語の性質や目標を具体的に説明できる: 抽象的な主語(例: dream, goal, aim)に対して、その内容を不定詞で具体的に示すことができます。
  • 文の意図を明確にする: 義務、予定、運命といった「be to 構文」の用法は、主語の行動の背後にある意図や必然性を強調します。
  • 状態や変化の「内容」を示す: seemprove のように、ある状態や結果が「~である」と判明したときに、その「~である」という内容を不定詞で表現できます。

混同しやすい点:不定詞が目的語になる場合(第三文型)

不定詞は第三文型(SVO)で**目的語(O)**として使われることもあります。この場合、不定詞は動詞の直接の対象となります。

  • Third Sentence Pattern (SVO):
    • I want to learn English. (私は英語を学びたい。)
      • (want の目的語は to learn EnglishI = to learn English の関係は成り立たない。)

第二文型では「S = C」の関係が成り立つため、不定詞が補語である場合は主語と不定詞の内容が「イコール」で結ばれることを意識すると理解しやすくなります。

第二文型と関係代名詞の関係を知ろう

第二文型(SV C)と関係代名詞は、文の構造を複雑にし、より詳細な情報を提供する上で深く関係してきます。特に、第二文型の主語(S)や補語(C)が関係代名詞によって修飾される場合や、関係代名詞節の中に第二文型が含まれる場合にその関係が見られます。

関係代名詞とは?

関係代名詞 (who, whom, whose, which, that) は、先行詞(その関係代名詞が修飾する名詞)を説明する「関係代名詞節(形容詞節)」を導き、その先行詞に情報を付け加える役割を果たします。

第二文型と関係代名詞の関係

1. 関係代名詞節が第二文型の主語(S)を修飾する

最も一般的なパターンの一つです。主語がどのような人/物であるかを関係代名詞節が説明します。

  • 元の文(第二文型):
    • The student is smart. (その生徒は賢い。)
      • S: The student, V: is, C: smart
  • 関係代名詞節で主語を修飾:
    • The student who is sitting over there is smart.
      • (あそこに座っているその生徒は賢い。)
      • この文全体の主語は “The student who is sitting over there” です。
      • 関係代名詞節 “who is sitting over there” が The student を修飾し、その生徒がどんな生徒なのかを具体的に示しています。
      • そして、その修飾された主語全体 “The student who is sitting over there” に対する述語が “is smart” となり、第二文型(SV C)の形を保っています。
  • 別の例:
    • The car that is red is mine.
      • (赤い車は私のものだ。)
      • S: The car that is red, V: is, C: mine
      • 関係代名詞節 “that is red” が The car を修飾。

2. 関係代名詞節が第二文型の補語(C)を修飾する

補語が名詞(名詞句)の場合に、その補語を関係代名詞節がさらに詳しく説明することがあります。

  • 元の文(第二文型):
    • She became a doctor. (彼女は医者になった。)
      • S: She, V: became, C: a doctor
  • 関係代名詞節で補語を修飾:
    • She became a doctor who saved many lives.
      • (彼女は多くの命を救った医者になった。)
      • この文では a doctor が補語です。
      • 関係代名詞節 “who saved many lives” が補語 a doctor を修飾し、どのような医者になったのかを説明しています。
      • 全体の構造は S (She) + V (became) + C (a doctor who saved many lives) と、第二文型を維持しています。
  • 別の例:
    • This is the book that is known worldwide.
      • (これは世界的に知られている本だ。)
      • S: This, V: is, C: the book that is known worldwide
      • 関係代名詞節 “that is known worldwide” が補語 the book を修飾。

3. 関係代名詞節自体が第二文型を含む

関係代名詞節の中の文が、たまたま第二文型になることがあります。

  • 例文:
    • I met a man who is very kind.
      • (私はとても親切な男性に会った。)
      • この文全体の構造は第三文型(I met a man)ですが、関係代名詞節 “who is very kind” の中を見てみましょう。
      • “who” は先行詞 “a man” を指し、この節の主語です。
      • 節の中の文は “who (S) + is (V) + very kind (C)” となり、第二文型を形成しています。
    • This is the house which looks beautiful.
      • (これは美しく見える家だ。)
      • 関係代名詞節 “which looks beautiful” の中が “which (S) + looks (V) + beautiful (C)” と第二文型です。

まとめ

第二文型と関係代名詞の関係は、主に以下の3つのパターンで理解できます。

  1. 第二文型の主語が、関係代名詞節によって修飾される。
  2. 第二文型の補語(名詞補語の場合)が、関係代名詞節によって修飾される。
  3. 関係代名詞節の中の文が、たまたま第二文型になっている。

第二文型に関連する練習問題に挑戦しよう

第二文型(SV C)に関する英文和訳と和文英訳の練習問題を10問ずつ作成しました。不定詞や関係代名詞との関連も含むように配慮しましたので、ぜひ挑戦してみてください。


【英文和訳】以下の英文を日本語に訳してください。(10問)

  1. She became a doctor who is known for her kindness.
  2. My goal is to learn three languages by the end of next year.
  3. The old house looked beautiful, even after many years.
  4. He remained silent throughout the difficult meeting.
  5. The food tasted strange, but it wasn’t bad.
  6. The rumor proved to be false, which was a relief to everyone.
  7. The new manager seemed to be a very competent person.
  8. His dream, which seemed impossible, finally came true.
  9. The sky turned dark gray as the storm approached.
  10. My biggest fear is to fail the upcoming exam.

【和文英訳】以下の日本語を英文に訳してください。(10問)

  1. 彼はとても賢い学生だ。
  2. その知らせは私を悲しませた。
  3. 私の目的は、彼らを助けることです。
  4. そのプロジェクトは成功したと判明した。
  5. 彼女は有名になった歌手で、多くの人に愛されている。
  6. 彼は年を取るにつれて、ますます背が高くなった。
  7. その牛乳は酸っぱくなった。
  8. その話は面白く聞こえた。
  9. 彼女は怒って黙ったままだった。
  10. 私たちが解決しなければならない問題は、かなり複雑に思える。

解答

【英文和訳】

  1. 彼女は、親切さで知られる医者になった。
  2. 私の目標は、来年末までに3つの言語を習得することだ。
  3. その古い家は、何年経っても美しく見えた。
  4. 彼は難しい会議中ずっと黙ったままだった。
  5. 食べ物の味はおかしかったが、悪くはなかった。
  6. その噂は間違いだと判明し、それは皆にとって安心だった。
  7. 新しい部長はとても有能な人物に見えた。
  8. 不可能に思えた彼の夢は、ついに実現した。
  9. 嵐が近づくにつれて、空は濃い灰色に変わった。
  10. 私の一番の恐れは、来る試験に落ちることだ。

【和文英訳】

  1. He is a very smart student.
  2. The news made me sad. (※ これは第三文型 SVO C の使役動詞の構文です。第二文型では「I became sad.」となりますが、この問題文では原因(ニュース)があるため第三文型が自然です。)
  3. My purpose is to help them.
  4. The project turned out to be a success. / The project proved to be a success.
  5. She became a famous singer who is loved by many people.
  6. He grew taller as he got older.
  7. The milk turned sour.
  8. The story sounded interesting.
  9. She remained silent, feeling angry. / She kept silent and was angry.
  10. The problem that we have to solve seems quite complicated.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA