were to と would は、どちらも仮定法(もし~なら、…だろう)の文で登場しますが、**「文の中での役割」と「置かれる場所」**が決定的に違います。
一言で言うと、**「were to は『きっかけ(仮定)』、would は『結果(妄想)』」**です。
詳しく解説します。
1. 役割と場所の違い
サッカーに例えると、were to は「ボールを蹴る人(原因)」、would は「ゴールが決まること(結果)」です。
| If S were to do | S would do | |
| 場所 | If(もし)のブロックに入る | 主節(メイン)のブロックに入る |
| 役割 | 「もし仮に~するとしたら」 (条件・設定・きっかけ) | 「~するだろうなあ」 (結果・推測・妄想) |
| イメージ | スイッチを押す | 電気がつく |
例文で確認
If I were to win the lottery, I would buy a castle.
(もし仮に宝くじが当たったら、お城を買うだろう。)
- If … were to win: 「当たる」という条件を設定しています。
- … would buy: 条件が満たされた時の結果を想像しています。
2. なぜ混乱するのか?(重要ルール)
多くの人が混乱するのは、「日本語だとどちらも『~なら』『~だろう』とふわっとしているから」ですが、英語には鉄の掟があります。
⚠️ 掟:If の中で「未来の would」は使えない!
「もし~するなら」と言いたいとき、未来のことだからといって If の中で would(willの過去形)を使うのは、基本的に間違いです。
- ❌ If it would rain tomorrow, …(もし明日降るだろうなら… ← 文法的に変)
- ⭕ If it were to rain tomorrow, …(もし仮に明日降るとしたら… ← 正解)
「If節(条件)」の中では、未来の推量は were to が担当し、would は出番がないと覚えておいてください。
3. 例外:If の中で would を使うケース
「If の中で would は使わない」と言いましたが、例外が一つだけあります。それは would が「~だろう」ではなく、**「~する意志がある(~してくれる)」**という意味で使われる時です。
- If you would help me, I could finish early.(もしあなたが手伝ってくれる意思があるなら(=手伝ってくれるなら)、早く終われます。)
- この
wouldは「丁寧な依頼」や「相手の意欲」を表しています。 were to(可能性の話)とは全く別物です。
- この
まとめ
- Were to
- 場所:If のすぐ後ろ
- 意味:「仮に~だとしたら」(可能性の低い設定)
- Would
- 場所:コンマ( , ) の後ろのメインの文
- 意味:「(その時は)~だろうなあ」(想像上の結果)
「If の中身は were to、残りの部分は would」という配置を意識すると、迷わなくなりますよ!
were to と would の違いについて
were to と would はどちらも仮定法の文でよく使われる助動詞ですが、それぞれが担う役割やニュアンスが異なります。
were to の役割
- 非現実的な未来の仮定: 現実には起こり得ない、または起こる可能性が低い未来の状況を仮定します。
- 丁寧な表現: will や shall を使うよりも、丁寧で控えめな印象を与えます。
- 可能性の低さ: 将来的に起こる可能性が低い、またはありえない状況を表現するのに適しています。
would の役割
- 仮定の結果: もし〜という条件が成立したら、…だろう、という結果を表します。
- 習慣的な行動: 過去において習慣的に行っていたことを表す場合もあります。
それぞれの文での働き
| 助動詞 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| were to | 〜だったら、…だろう(非現実的な未来) | If I were to win the lottery, I would travel around the world. (もし宝くじに当たったら、世界中を旅するだろう。) |
| would | 〜だろう(仮定の結果) | If it rained tomorrow, we would have to cancel the picnic. (もし明日雨が降ったら、ピクニックをキャンセルしなければならないだろう。) |
were to と would の違いをさらに詳しく解説
were to と would の役割
were to と would は、どちらも仮定法の文でよく使われる助動詞ですが、それぞれの役割が異なります。
- were to:
- 非現実的な未来の仮定: 現実には起こり得ない、または起こる可能性が低い未来の状況を仮定します。
- 丁寧な表現: will や shall を使うよりも、丁寧で控えめな印象を与えます。
- 可能性の低さ: 将来的に起こる可能性が低い、またはありえない状況を表現するのに適しています。
- would:
- 仮定の結果: もし〜という条件が成立したら、…だろう、という結果を表します。
- 習慣的な行動: 過去において習慣的に行っていたことを表す場合もあります。
- 丁寧な依頼: 依頼をより丁寧にする場合にも使われます。
具体的な例文と解説
| 助動詞 | 例文 | 意味 |
|---|---|---|
| were to | If I were to win the lottery, I would travel around the world. | もし宝くじに当たったら、世界中を旅するだろう。(非現実的な未来) |
| would | If it rained tomorrow, we would have to cancel the picnic. | もし明日雨が降ったら、ピクニックをキャンセルしなければならないだろう。(仮定の結果) |
| would | When I was a child, I would play in the park every day. | 子供の頃は、毎日公園で遊んでいた。(過去の習慣) |
| would | Could you please open the window? It would be very nice. | 窓を開けていただけますか?そうしていただけると嬉しいです。(丁寧な依頼) |
were to と would の使い分けのポイント
- 非現実的な未来の状況: were to を使う。
- 仮定の結果: would を使う。
- 過去の習慣: would を使う。
- 丁寧な依頼: would を使う。
その他の注意点
- were to は、仮定法過去 の一種で、非現実的な未来の状況を表現する際に用いられます。
- would は、仮定法過去 や 仮定法過去完了 など、様々な文脈で使われます。
were to と would の違いを例文で詳しく解説
were to
- 非現実的な未来の仮定: 現実には起こり得ない、または起こる可能性が低い未来の状況を仮定します。
- 例: If I were to win the lottery, I would travel around the world. (もし宝くじに当たったら、世界中を旅するだろう。)
- この文では、「宝くじに当たる」ということが現実的に起こりにくい状況を仮定しています。
- 例: If I were to win the lottery, I would travel around the world. (もし宝くじに当たったら、世界中を旅するだろう。)
- 丁寧な表現: will や shall を使うよりも、丁寧で控えめな印象を与えます。
- 例: If you were to have any questions, please don’t hesitate to ask. (何かご質問があれば、遠慮なくお尋ねください。)
- 相手に丁寧に尋ねる表現として使われています。
- 例: If you were to have any questions, please don’t hesitate to ask. (何かご質問があれば、遠慮なくお尋ねください。)
- 可能性の低さ: 将来的に起こる可能性が低い、またはありえない状況を表現するのに適しています。
- 例: If it were to snow in Tokyo in July, I’d be very surprised. (もし7月に東京で雪が降ったら、とても驚くだろう。)
- 7月に東京で雪が降ることはほとんど考えられない状況を表しています。
- 例: If it were to snow in Tokyo in July, I’d be very surprised. (もし7月に東京で雪が降ったら、とても驚くだろう。)
would
- 仮定の結果: もし〜という条件が成立したら、…だろう、という結果を表します。
- 例: If I had more time, I would learn to play the guitar. ( もっと時間があれば、ギターを習いたい。)
- 「もっと時間があれば」という条件が成立した場合の、その結果を表しています。
- 例: If I had more time, I would learn to play the guitar. ( もっと時間があれば、ギターを習いたい。)
- 習慣的な行動: 過去において習慣的に行っていたことを表す場合もあります。
- 例: When I was a child, I would play in the park every day. (子供の頃は、毎日公園で遊んでいた。)
- 過去の習慣的な行動を表しています。
- 例: When I was a child, I would play in the park every day. (子供の頃は、毎日公園で遊んでいた。)
- 丁寧な依頼: 依頼をより丁寧にする場合にも使われます。
- 例: Would you please open the window? (窓を開けていただけますか?)
- 依頼をより丁寧にする表現として使われています。
- 例: Would you please open the window? (窓を開けていただけますか?)
まとめと比較
| 助動詞 | 用法 | ニュアンス | 例文 |
|---|---|---|---|
| were to | 非現実的な未来の仮定 | 丁寧、可能性が低い | If I were to meet the Queen, I would be very nervous. |
| would | 仮定の結果、過去の習慣、丁寧な依頼 | 一般的な仮定、習慣、依頼 | If I had more time, I would learn to play the guitar. |
were to は、より非現実的で、可能性が低い未来の状況を仮定する際に使われます。一方、would は、仮定の結果、過去の習慣、丁寧な依頼など、より広い範囲で用いられます。
まとめ
- were to は、より非現実的で、可能性が低い未来の状況を仮定する際に使われます。
- would は、仮定の結果や過去の習慣を表す際に使われます。
- were to は、仮定法過去 の一種で、非現実的な未来の状況を表現する際に用いられます。
- would は、仮定法過去 や 仮定法過去完了 など、様々な文脈で使われます。
例:
- If I were to meet the Queen, I would be very nervous. (もし女王様にお会いしたら、とても緊張するだろう。)
- When I was a child, I would play in the park every day. (子供の頃、毎日公園で遊んでいた。)
were to と would の使い分けは、文脈によって変わってきます。どちらを使うべきか迷った場合は、文の意味や状況をしっかりと考えて、適切な助動詞を選びましょう。
were to と wouldに関する練習問題に挑戦しよう!
were to(仮定の条件・きっかけ)と would(仮定の結果・推量)の使い分け、および「If節の中で使う would(意志)」の区別に特化した練習問題です。
ポイント:
- If節(もし~なら) の中には、未来の仮定として
were toを入れる。 - 主節(~だろう) の中には、結果として
wouldを入れる。 - 例外: If節の中に
wouldが入る場合は、「~する意志があるなら」「~していただけるなら」という意味になる。
📝 問題編
🟥 第1部:和文英訳(10問)
文の構造(条件か結果か)を考え、were to か would を適切に配置してください。
Q1. もし(仮に)明日雪が降るとしたら、電車は止まるだろう。(可能性は低い未来)
Q2. もし彼がそのニュースを知ったら、彼は驚くだろう。(were to を使って)
Q3. 仮にあなたが私の立場だったら、どうしますか?(were to を使って)
Q4. もし(仮に)家を買うとしたら、私は田舎の家を買うでしょう。
Q5. もしあなたが協力してくれるなら(協力する意志があるなら)、私たちは成功するでしょう。(注意: 相手の「意志」を問う場合)
Q6. 仮にまた失敗するようなことがあれば、彼は諦めるだろう。
Q7. もし彼が本当のことを話してくれる気があるなら、私は許すのですが。(「意志」があるなら)
Q8. たとえ地球が回転を止めたとしても、私は君を愛し続けるだろう。
Q9. もし(仮に)宝くじが当たったら、仕事を辞めますか?
Q10. もしこのドアを開けていただけるなら(丁寧な依頼)、大変助かります。
🟦 第2部:英文和訳(10問)
were to(設定)と would(結果)、そして If ... would(意志)の違いに注意して訳してください。
Q11. If I were to lose my passport, I would be in big trouble.
Q12. If you would listen to me, you would understand the situation.
Q13. What would happen if the sun were to go out?
Q14. If he were to ask you on a date, would you go?
Q15. If you would kindly wait here, the doctor would see you soon.
Q16. If the price were to rise, demand would fall.
Q17. I would help him if he would admit his mistake.
Q18. Were I to start a business, I would open a cafe.
Q19. If it were to rain on the wedding day, they would hold the ceremony indoors.
Q20. It would be a disaster if the dam were to break.
⬇️ これより下に「解答と解説」があります ⬇️
✅ 解答・解説編
🟥 第1部:和文英訳の答え
Q1. If it were to snow tomorrow, the trains would stop.
解説: 「もし~なら」の条件部分には
were to、「~だろう」の結果部分にはwouldを使います。
Q2. If he were to know the news, he would be surprised.
解説: 「知るとしたら(条件)」が
If ... were to、「驚くだろう(結果)」がwouldです。
Q3. If you were to be in my place, what would you do?
解説:
If you were in my placeでも正解ですが、were toを使うと「仮にそういう状況になったとしたら」というニュアンスが強まります。
Q4. If I were to buy a house, I would buy one in the countryside.
解説: 将来の仮定の話です。条件節に
wouldを入れないように注意しましょう。
Q5. If you would cooperate, we would succeed.
解説: 【重要】 単なる仮定ではなく、「協力する意志があるなら」という文脈なので、例外的にIf節の中で
wouldを使います。
Q6. If he were to fail again, he would give up.
解説: 失敗する可能性は低いと考えていますが、仮定として述べています。
Q7. If he would tell the truth, I would forgive him.
解説: 【重要】 「話す気があるなら」という意味なので、If節内ですが
would(意志)を使います。If he were to tellだと「(たまたま)話すようなことになれば」という偶発的な仮定になります。
Q8. Even if the earth were to stop rotating, I would still love you.
解説: あり得ない仮定(were to)と、その結果(would)の組み合わせです。
Q9. If you were to win the lottery, would you quit your job?
解説: 宝くじに当たる(were to)、辞める(would)。役割分担を意識しましょう。
Q10. If you would open this door, it would be very helpful.
解説: 【重要】 「開けてくれるなら(依頼・意志)」なので、If節内で
wouldを使います。
🟦 第2部:英文和訳の答え
Q11. もし仮にパスポートをなくしたら、私は大変なことになるだろう。
解説: 基本の形です。
were to(なくすとしたら)→would(なるだろう)。
Q12. もしあなたが私の話を聞こうとするなら、状況を理解できるでしょうに。
解説: If節の中に
wouldがあります。「聞く気があるなら」「聞くつもりがあるなら」という意志・意欲を表します。
Q13. もし仮に太陽が消滅したら、何が起きるだろうか?
解説: あり得ない仮定(were to)と、その結果への疑問(would)です。
Q14. もし仮に彼があなたをデートに誘ったら、行きますか?
解説: 条件(were to)と、その時の意志の確認(would)です。
Q15. (もしよろしければ)ここで待っていただければ、すぐに医者が診察します。
解説:
If you would kindly...は非常に丁寧な依頼(~していただけるなら)の定型表現です。
Q16. もし仮に価格が上がれば、需要は下がるだろう。
解説: 経済の予測やシミュレーションなどでも
were toは使われます。
Q17. 彼が自分の過ちを認める気があるなら、私は彼を助けるのだが。
解説: 後半の
if he would admitに注目。単なる動作ではなく「認める意志」を条件にしています。
Q18. もし仮に事業を始めるとしたら、私はカフェを開くだろう。
解説: 倒置形(Were I to = If I were to)です。意味は変わりません。
Q19. もし結婚式の日に雨が降るようなことがあれば、彼らは屋内で式を行うだろう。
解説: 未来の不確定な悪い事態の仮定として使われています。
Q20. もし仮にダムが決壊したら、大惨事になるだろう。
解説:
It would be...(結果)が先に来て、if ... were to...(条件)が後に来るパターンです。




