不定詞は、動詞の原形に to をつけた形(to + 動詞の原形)で、文中で動詞以外の様々な働きをする品詞です。主に名詞、形容詞、副詞の3つの役割を果たします。
名詞的用法
文中で主語、目的語、補語になります。「〜すること」という意味を持ちます。
- 主語として:
**To learn** English is fun.(英語を学ぶことは楽しい。) - 目的語として:
I want **to go** home.(私は家に帰りたい。) - 補語として:
My dream is **to be** a doctor.(私の夢は医者になることだ。)
形容詞的用法
名詞を修飾し、「〜するための」「〜すべき」といった意味を表します。名詞の後ろに置かれます。
I have many things **to do** today.(今日、すべきことがたくさんある。)She needs a chair **to sit on**.(彼女は座るための椅子が必要だ。)
副詞的用法
動詞、形容詞、または文全体を修飾します。目的、原因、結果、判断の根拠など、様々な意味を表します。
- 目的:
I came here **to study**.(勉強するためにここに来た。) - 原因:
I was happy **to hear** the news.(そのニュースを聞いて嬉しかった。) - 結果:
He grew up **to be** a doctor.(彼は成長して医者になった。) - 判断の根拠:
He must be a genius **to solve** the problem.(その問題を解くなんて、彼は天才に違いない。)
不定詞の形容詞的用法を確認しよう!
不定詞の形容詞的用法は、名詞を修飾するために「to + 動詞の原形」の形を使う文法です。これにより、「〜するための」「〜すべき」といった意味を付け加えることができます。

特徴
不定詞の形容詞的用法には、主に以下の3つの特徴があります。
- 名詞の直後に置かれる: 常に修飾する名詞の後に置かれます。
- 例: I have many things to do today. (今日、すべきことがたくさんある。)
- 未来の行為や目的を示す: 「これから行うこと」や「〜するために使うもの」といったニュアンスを持ちます。
- 例: She is looking for a place to live. (彼女は住むための場所を探している。)
- 自動詞の場合は前置詞が必要: 不定詞の動詞が自動詞で、修飾する名詞がその動詞の目的語になる場合は、適切な前置詞が必要です。
- 例: He needs a chair to sit on. (彼は座るための椅子が必要だ。)
- この文では、
sit on a chair(椅子に座る)という関係があるため、前置詞のonが不可欠です。
- この文では、
- 例: He needs a chair to sit on. (彼は座るための椅子が必要だ。)
例文
- to + 動詞の原形:
- I have a letter to write. (私には書くべき手紙がある。)
- to + be + 動詞の原形:
- This is not the time to be shy. (これは恥ずかしがっている場合ではない。)
- 疑問詞 + to不定詞:
- I don’t know what to do. (何をすべきか分かりません。)
- この用法は名詞的用法としても使われますが、文脈によって形容詞的な意味合い(〜すべきこと)にもなります。
- I don’t know what to do. (何をすべきか分かりません。)
形容詞との違い
一般的な形容詞(例: a beautiful flower)が名詞の性質や状態(どんなものか)を表すのに対し、不定詞の形容詞的用法は名詞がどのような行為や目的を持つのか(何をするものか)を説明します。
美女と野獣のセリフを確認しよう
不定詞の形容詞的用法とは、動詞の原形に「to」をつけて名詞を修飾する文法構造のことです。

美女と野獣のセリフ例
1. ベルが野獣の図書館を見て
- “It’s a place to dream.” (これは夢見る場所だわ。)
- 不定詞: to dream
- 働き: place(場所)を修飾し、どんな場所なのかを具体的に説明している。
2. 野獣がベルに
- “There’s a beast to be feared.” (恐れるべき野獣がいる。)
- 不定詞: to be feared
- 働き: beast(野獣)を修飾し、どんな野獣なのか、どのような性質を持っているのかを説明している。
3. ベルが町を出発する前に
- “I have a tale to tell.” (私には語りたい物語がある。)
- 不定詞: to tell
- 働き: tale(物語)を修飾し、どんな物語なのかを具体的に説明している。
不定詞の形容詞的用法が使われる場面
美女と野獣では、キャラクターの感情や状況、目標などを表す際に、不定詞の形容詞的用法がよく使われています。
- 夢や希望: 「to dream」「to become」など
- 目的: 「to find」「to learn」など
- 性質: 「to be feared」「to be loved」など
なぜ不定詞の形容詞的用法を使うのか
- 簡潔で美しい表現: 不定詞を使うことで、より簡潔で美しい表現を作ることができます。
- 具体的なイメージ: 名詞の意味をより具体的に説明し、読者や視聴者に鮮やかなイメージを与えることができます。
- 感情の表現: キャラクターの感情や心の動きを表現するのに役立ちます。
まとめ
美女と野獣のセリフには、不定詞の形容詞的用法が巧みに使われており、物語をより豊かにしています。
他にも探してみたい場合は、以下の点に注目してみてください。
- キャラクターの目標: キャラクターが何をしたいのかを表すときに使われることが多いです。
- 場所や物の特徴: 場所や物の性質や特徴を表すときに使われます。
- 感情: キャラクターの感情や心の状態を表すときに使われます。
不定詞の形容詞的用法に関する練習問題に挑戦しよう!

問題
英文和訳(以下の英文を和訳しなさい)
- Do you have anything to drink?
- I need a quiet place to study.
- She is the last person to leave the office.
- He bought a new camera to take pictures.
- I have many things to tell you.
- The children had a lot of homework to do.
- This is a good book to read.
- I have no one to talk to.
- He needs a strong friend to rely on.
- The plan to build a new library was announced.
和文英訳(以下の日本語を不定詞の形容詞的用法を使って英訳しなさい)
- 彼は読むための本を何冊か持っている。
- 私たちは座るための椅子を見つけた。
- あなたは私に話すことが何かありますか?
- 私は今週末、訪れるべき場所がたくさんある。
- 彼は信頼できる友達が必要です。
- 彼女は歌うための歌を準備した。
- 私はあなたと議論すべき話題がある。
- 彼は解決すべき問題を持っている。
- その町を訪れるための最も良い時期は夏です。
- 彼女は飲むための冷たい水が欲しかった。
解答
英文和訳
- 何か飲むものはありますか?
- 私には勉強するための静かな場所が必要です。
- 彼女はオフィスを出る最後の人物です。
- 彼は写真を撮るための新しいカメラを買った。
- 私はあなたに話すべきことがたくさんあります。
- 子どもたちにはすべき宿題がたくさんあった。
- これは読むのに良い本です。
- 私には話す相手がいません。
- 彼には頼れる強い友達が必要です。
- 新しい図書館を建てるという計画が発表された。
和文英訳
- He has some books to read.
- We found a chair to sit on.
- Do you have anything to say to me?
- I have a lot of places to visit this weekend.
- He needs a friend to rely on.
- She prepared a song to sing.
- I have a topic to discuss with you.
- He has a problem to solve.
- The best time to visit the town is summer.
- She wanted some cold water to drink.



