【分詞:文法】分詞の基本、知覚動詞を確認し、分詞の叙述用法について知ろう!(練習問題付き)

分詞について確認しよう

分詞は、動詞の形を変えて形容詞副詞として働く品詞です。主に現在分詞過去分詞の2種類があり、これらを使いこなすことで、文の表現力が豊かになります。

現在分詞(-ing)

現在分詞は、動詞の原形に-ingをつけた形です。「〜している」という能動進行中の意味を表します。

  • 形容詞として: 名詞を修飾します。
    • a **sleeping** baby(眠っている赤ちゃん)
    • the boy **running in the park**(公園で走っている少年)
      • 他の語句を伴う場合は、名詞の後ろに置かれます。
  • 分詞構文として: 文の冒頭や末尾に置かれ、原因や理由、時間などを表します。
    • **Walking** along the street, I found a wallet.(通りを歩いていると、財布を見つけた。)

過去分詞(-ed)

過去分詞は、動詞の原形に-edをつけた形(不規則変化も含む)で、「〜された」という受動完了の意味を表します。

  • 形容詞として: 名詞を修飾します。
    • a **broken** chair(壊れた椅子)
    • the cake **made by my sister**(姉によって作られたケーキ)
      • 他の語句を伴う場合は、名詞の後ろに置かれます。
  • 分詞構文として: 文全体に意味を付け加えます。
    • **Written** in simple English, the book is easy to understand.(簡単な英語で書かれているので、その本は理解しやすい。)

感情を表す分詞の注意点

感情を表す動詞(surprise, excite, boreなど)の分詞は、意味が大きく異なるため注意が必要です。

  • 現在分詞(-ing): 「〜させるような」という感情の原因を表します。
    • a **boring** movie(退屈映画)
      • 映画が退屈な気持ちを引き起こす。
  • 過去分詞(-ed): 「〜させられた」という感情の状態を表します。
    • a **bored** student(退屈している生徒)
      • 生徒が退屈な気持ちになっている。

知覚動詞について確認しよう

知覚動詞は、五感を使って何かを知覚するときに使う動詞です。具体的には、「見る」「聞く」「感じる」などの動詞がこれにあたります。

構造

知覚動詞は、特定の文型(知覚動詞 + 目的語 + 原形不定詞 / 現在分詞)をとるのが大きな特徴です。この文型を使うと、「(誰かが)〜が〜するのを見る・聞く」ということを表現できます。

  • 知覚動詞 + 目的語 + 原形不定詞
    • 目的語が動作を最後まで行った、または動作全体を見たり聞いたりしたことを表します。
    • 例:I **saw** him **cross** the street.
      • 「彼が通りを渡りきるのを見た。」
  • 知覚動詞 + 目的語 + 現在分詞(-ing)
    • 目的語が動作を継続している最中であることに焦点を当てて、それを見た、聞いたことを表します。
    • 例:I **saw** him **crossing** the street.
      • 「彼が通りを渡っているところを見た。」

代表的な知覚動詞

代表的な知覚動詞には以下のものがあります。

  • see(見る)
  • watch(注意して見る)
  • look at(〜を見る)
  • hear(聞く)
  • listen to(〜を聞く)
  • feel(感じる)

これらの動詞は、知覚した内容を具体的に表現する際に非常に役立ちます。

受動態の注意点

この構文を受動態にする場合、原形不定詞のtoが復活するという特殊なルールがあります。

  • 能動態: I **saw** him **cross** the street.
  • 受動態: He **was seen to cross** the street.

分詞の叙述用法について

分詞の叙述用法とは、現在分詞過去分詞が文の補語として用いられ、主語の状態や様子を説明する用法のことです。

叙述用法とは?

叙述用法とは、簡単に言うと「〜の状態である」と述べることです。

  • 主語 + be動詞 + 分詞: 主語がどのような状態にあるのかを説明します。
  • 知覚動詞 + O + 分詞: 主語が目的語をどのような状態で見たり、感じたりするかを説明します。

それぞれの用法

1. 主語 + be動詞 + 分詞

  • 現在分詞: 主語が自ら行っている動作や状態を表します。
    • 例: She is sleeping.(彼女は寝ている。)
  • 過去分詞: 主語が他者によって行われた動作の結果を表したり、主語の性質や状態を表したりします。
    • 例: The window is broken.(窓が割れている。)

2. 知覚動詞 + O + 分詞

  • see, hear, feel, watch, find, keep, leaveなどの知覚動詞と一緒に使われます。
    • 現在分詞: 目的語がその動作をしている様子を表します。
      • 例: I saw him reading a book.(彼がお本を読んでいるのを見た。)
    • 過去分詞: 目的語がその状態にされている様子を表します。
      • 例: I found the door locked.(ドアが閉まっているのを見つけた。)

注意点

  • 過去分詞: 過去分詞は受動態の意味を持つことが多いですが、必ずしもそうではありません。
    • 例: She was surprised at the news.(彼女はその知らせに驚いた。)
  • 現在分詞と進行形: 現在分詞が叙述用法で使われる場合、必ずしも進行形の意味を表すとは限りません。
    • 例: The news is exciting.(そのニュースはわくわくする。)

例文

  • He was very excited about the trip.(彼はその旅行にとても興奮していた。)
  • I found the book very interesting.(その本はとても面白かった。)
  • The music was so loud that I couldn’t sleep.(音楽がうるさすぎて眠れなかった。)
  • I saw her dancing in the street.(彼女が通りで踊っているのを見た。)
  • The door was left open.(ドアが開けっ放しになっていた。)

まとめ

分詞の叙述用法は、文に変化をつけ、より豊かな表現を可能にします。

  • 主語の状態: be動詞と一緒に使う
  • 知覚動詞: 知覚動詞と一緒に使う
  • 現在分詞: 進行中の動作、状態
  • 過去分詞: 完了した動作、受動態、状態

分詞の叙述用法を使った複雑な例文集

分詞の叙述用法は、文に深みと奥行きを与え、より豊かな表現を可能にします。以下に、少し複雑な例文をいくつかご紹介します。

1. 複数の分詞を用いた例

  • Exhausted and hungry, she fell asleep on the couch.(疲れ果ててお腹を空かせ、彼女はカウチで眠ってしまった。)
    • 2つの過去分詞が主語の状態を説明しています。
  • Lost in thought, he walked slowly down the street, his eyes fixed on the ground.(考え事に夢中になり、彼は地面を見つめながらゆっくりと通りを歩いていた。)
    • 2つの分詞句が主語の状態と動作を説明しています。

2. 知覚動詞と組み合わせた例

  • I heard the birds singing happily in the trees.(私は鳥たちが木の中で幸せそうに歌っているのを聞いた。)
  • I found the door locked and the lights turned off.(ドアが鍵がかかっていて、電気が消されているのを見つけた。)
  • She watched the children playing in the park, smiling to herself.(彼女は子供たちが公園で遊んでいるのを眺め、ひとりで微笑んでいた。)

3. 分詞構文と組み合わせた例

  • Walking down the street, I saw a man running towards me, shouting loudly.(通りを歩いていたら、大きな声で叫びながら私に駆け寄ってくる男を見かけた。)
  • Tired of studying, she went for a walk in the park, feeling refreshed by the fresh air.(勉強に疲れて、彼女は公園を散歩し、新鮮な空気を吸って気分転換した。)

4. 仮定法と組み合わせた例

  • If given the chance, I would have studied harder.(もし機会が与えられていたら、もっと一生懸命勉強しただろう。)
  • Had I known you were coming, I would have prepared something to eat.(君が来ることを知っていたら、何か食べるものを用意しておいたのに。)

5. 倒置法と組み合わせた例

  • Lost in thought, little did I notice the time passing.(考え事に夢中で、時の経つのが分からなかった。)
  • Covered in mud, the car was a total wreck.(泥まみれになって、車は完全に壊れていた。)

6. 抽象的な概念を表す例

  • Inspired by her teacher, she decided to become a writer.(先生に触発されて、彼女は作家になることを決めた。)
  • Satisfied with her work, she left the office early.(自分の仕事に満足し、彼女は早めにオフィスを後にした。)

これらの例文は、分詞の叙述用法がいかに多様な表現を可能にするかを示しています。文脈や表現したいニュアンスに合わせて、適切な分詞を選ぶことで、より洗練された文章を作成することができます。

分詞の叙述用法に関する練習問題に挑戦しよう!

問題

英文和訳(以下の英文を和訳しなさい)

  1. He lay on the sofa, reading a book.
  2. I saw a man running away.
  3. The box remained unopened.
  4. The girl kept her eyes closed.
  5. I heard my name called from behind.
  6. The dog came barking loudly.
  7. She sat by the window, looking out.
  8. I found the door locked.
  9. He kept me waiting for an hour.
  10. The children went to bed, tired from the trip.

和文英訳(以下の日本語を分詞の叙述用法を使って英訳しなさい)

  1. 彼は座って、テレビを見ていた。
  2. 彼女は目を閉じたままだった。
  3. 私は彼が部屋を出ていくのを見た。
  4. その犬は吠えながらやってきた。
  5. 私は彼を1時間待たせた。
  6. 彼は叫びながら走っていった。
  7. 私は自分の名前が呼ばれるのを聞いた。
  8. その手紙は未開封のままだった。
  9. 私は彼女が歌っているのを聞いた。
  10. 彼は疲れて帰ってきた。

解答

英文和訳

  1. 彼は本を読みながら、ソファに横になっていた。
  2. 私は男が走り去るのを見た。
  3. その箱は開けられないままだった。
  4. その少女は目を閉じたままだった。
  5. 後ろから自分の名前が呼ばれるのを聞いた。
  6. その犬は吠えながらやってきた。
  7. 彼女は窓のそばに座り、外を見ていた
  8. 私はドアが鍵をかけられているのを見つけた。
  9. 私は彼を1時間待たせた
  10. 子供たちは旅行で疲れて、ベッドに入った。

和文英訳

  1. He sat watching TV.
  2. She kept her eyes closed.
  3. I saw him leaving the room.
  4. The dog came barking.
  5. I kept him waiting for an hour.
  6. He ran away shouting.
  7. I heard my name called.
  8. The letter remained unopened.
  9. I heard her singing.
  10. He came home tired.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA