【do:動詞】doの基本を知り、イデオムやコロケーションから一般動詞「do」の特徴をつかめ!(練習問題・コラム付き)

doの基本について知ろう

「do」は英語で非常に基本的かつ多機能な単語で、大きく分けて動詞助動詞の2つの使い方があります。そのコアイメージは「何かを実行する、行う」という動作そのものです。

1. 動詞としての「do」

「do」が動詞として使われる場合、その意味は非常に広範です。

  • 一般的な行動・活動を行う:
    • 例: What are you doing? (何をしているのですか?)
    • 例: I have a lot of work to do. (私にはするべき仕事がたくさんある。)
    • 例: Let’s do something fun. (何か楽しいことをしましょう。)
  • 特定の行動・タスクを行う:
    • 例: do homework (宿題をする)
    • do the dishes (皿洗いをする)
    • do the laundry (洗濯をする)
    • do exercise (運動をする)
    • do business (商売をする)
    • do one’s best (最善を尽くす)
  • (仕事や学習などで)十分な進歩を遂げる、うまくいく:
    • 例: How are you doing in your new job? (新しい仕事はどうかね? / うまくやっていますか?)
    • 例: He’s doing well at school. (彼は学校でよくやっている。)
  • 影響を与える、引き起こす:
    • 例: The medicine will do you good. (その薬はあなたに良い影響を与えるだろう。)
    • 例: Smoking will do harm to your health. (喫煙はあなたの健康に害を与えるだろう。)
  • 十分である、役に立つ:
    • 例: This old car will do for now. (この古い車で当面は間に合うだろう。)
    • 例: Is this enough? Yes, that will do. (これで十分ですか? はい、それで十分です。)
  • 訪問する、観光する(口語):
    • 例: We did Paris in three days. (私たちは3日間でパリを観光した。)
    • 例: I want to do the museums in New York. (ニューヨークの美術館を回りたい。)
  • (髪の毛などを)セットする、整える:
    • 例: I need to do my hair. (髪を整える必要がある。)

2. 助動詞としての「do」

「do」は、他の動詞を助ける助動詞としても非常に重要です。この場合、「do」自体には意味がなく、文法的な機能を果たします。

  • 疑問文を作る:
    • 例: Do you speak English? (あなたは英語を話しますか?)
    • 例: What did he say? (彼は何と言いましたか?)
    • 例: Does she like pizza? (彼女はピザが好きですか?)
  • 否定文を作る:
    • 例: I don’t know. (知りません。)
    • 例: She doesn’t like coffee. (彼女はコーヒーが好きではありません。)
    • 例: They didn’t come to the party. (彼らはパーティーに来ませんでした。)
  • 動詞を強調する:
    • 例: I do like your new car! (本当にあなたの新しい車が気に入っていますよ!)
    • 例: He did tell me the truth. (彼は本当に私に真実を伝えました。)
  • 反復を避ける(代動詞):
    • 例: He works harder than I do. (彼は私がするよりも一生懸命働く。)
    • 例: She likes chocolate, and so do I. (彼女はチョコレートが好きで、私もそうです。)
  • 命令文の強調(Don’t):
    • 例: Don’t touch that! (それに触れるな!)
    • 例: Do sit down. (どうぞ座ってください。→丁寧な強調)

3. 「do」と「make」の違い

「do」と「make」はどちらも「する」と訳されることがありますが、使い分けが重要です。

  • do: すでに存在する行動やタスクの実行を強調します。
    • 例: do homework (宿題をする), do the dishes (皿洗いをする)
  • make: 新しいものを創造したり、作り出したりすることを強調します。
    • 例: make a cake (ケーキを作る), make a decision (決定を下す)

まとめ

「do」は、動詞として様々な「行為」を表現し、助動詞としては疑問文、否定文、強調、代用といった文法的機能を担う、英語の骨格をなす重要な単語です。その多様な使い方を理解することが、英語力向上に不可欠です。

doの類似表現について知ろう

「do」は非常に多くの意味を持つ単語なので、その類似表現は文脈によって大きく変わります。どのような状況で「do」を使いたいかによって、最適な言葉を選ぶ必要があります。


「do」の主な意味とそれに合わせた類似表現

1. 何かを「行う」「実行する」 これは「do」の最も一般的な使い方です。

  • perform: 特定のタスク、作業、役割をこなす。よりフォーマルな場面や、計画的な行動を指すことが多いです。
    • 例: do a task (タスクを行う) → perform a task (タスクを実行する遂行する)
    • 例: do a surgery (手術をする) → perform a surgery (手術を執り行う)
  • execute: 計画、命令、指示などを厳密に、または効率的に行う。
    • 例: do a plan (計画を行う) → execute a plan (計画を実行する)
  • carry out: 指示、調査、実験などを実際に実行・遂行する。具体的な行動やプロセスに焦点が当たります。
    • 例: do an investigation (調査をする) → carry out an investigation (調査を実施する)
  • conduct: 調査、実験、会議、事業などを組織的・体系的に行う。
    • 例: do a survey (調査をする) → conduct a survey (調査を実施する)
  • complete / finish: 仕事や課題などを「完了する」「終える」。
    • 例: do homework (宿題をする) → complete homework (宿題を終える)
  • handle / deal with: 問題や状況に「対処する」「処理する」。
    • 例: do a problem (問題に対処する) → handle a problem (問題を処理する)

2. 何かを「作る」「生み出す」 この意味では「make」がより一般的ですが、「do」が使われることもあります。

  • make: 新しいものを創造したり、形あるものを作り出したりする際に使います。
    • 例: do a cake (ケーキを作る) は不自然で、make a cake が一般的です。
    • ただし、”do dinner”(夕食を作る/用意する)のように「do」が使われることもあります。この場合は「make dinner」も使えます。

3. 「(影響を)与える」「もたらす」

  • give: (影響や恩恵を)与える。
    • 例: do good to someone (誰かに良い影響を与える) → give good to someone
  • cause: (何かを)引き起こす、原因となる。特に望ましくない結果について使われます。
    • 例: do harm (害を与える) → cause harm (害を引き起こす)
  • bring about: (変化や結果を)もたらす、引き起こす。

4. 「十分である」「間に合う」

  • suffice: (特定の目的のために)十分である。フォーマルな響きがあります。
    • 例: That will do. (それで十分だ。) → That will suffice.
  • serve (as): (特定の目的のために)役立つ、間に合う。
    • 例: This box will do for a seat. (この箱は椅子として使える。) → This box will serve as a seat.

助動詞としての「do」について

「do」が疑問文、否定文、強調、あるいは動詞の繰り返しを避けるための助動詞として使われる場合、意味を持つ単語としての類似表現はありません。これらは文法的な機能なので、他の動詞(be動詞、have、canなど)を使う場合を除いて、直接的に置き換えることはできません。

「do」は非常に柔軟な単語であるため、文脈を正確に捉えることが、適切な類似表現を選ぶ鍵となります。

doのイデオムを知ろう

「do」を使ったイディオムは非常にたくさんあります。動詞としての「do」が幅広い行動や状態を表すため、イディオムも多岐にわたります。

ここでは、特によく使われる「do」のイディオムをいくつかご紹介します。

「do」が関わる主要なイディオム

  1. do well:
    • 意味: うまくいく、好調である、成功する、良い成績を収める。
    • : She’s doing well in her new job. (彼女は新しい仕事でうまくいっている。)
    • : The company is doing well this quarter. (今四半期、その会社は好調だ。)
    • 対義語: do badly (うまくいかない、不調である)
  2. do one’s best:
    • 意味: 最善を尽くす、努力する。
    • : I’ll do my best to help you. (あなたを助けるために最善を尽くします。)
  3. do good / do harm:
    • 意味: 良い影響を与える / 害を与える、悪影響を与える。
    • : Eating vegetables will do you good. (野菜を食べることはあなたに良い影響を与えるだろう。)
    • : His gossip did more harm than good. (彼のうわさ話は良いことよりも害の方が大きかった。)
  4. do without (something):
    • 意味: (~なしで)済ます、~なしでやっていく、~を我慢する。
    • : We can’t do without electricity these days. (最近では電気なしでは済ませられない。)
    • : I guess I’ll have to do without a car for a while. (しばらく車なしでやっていかなくてはならないだろう。)
  5. do with (something):
    • 意味: (主に疑問文や否定文で) 〜をどうする、〜を処理する。
    • : What are we going to do with all these old clothes? (この古い服全部どうするつもりなの?)
    • 意味: (主に I could do with…) 〜が欲しい、〜を必要とする。(口語)
    • : I could do with a cup of coffee right now. (今すぐコーヒーが一杯欲しいな。)
  6. do time:
    • 意味: 刑務所で過ごす、服役する。(口語)
    • : He did time for robbery. (彼は強盗罪で服役した。)
  7. do the trick:
    • 意味: うまくいく、目的を果たす、効く。(口語)
    • : This old key might do the trick. (この古い鍵がうまくいくかもしれない。)
    • : A cup of coffee will do the trick to wake me up. (コーヒーを一杯飲めば、目が覚めるだろう。)
  8. do justice to (something/someone):
    • 意味: (〜の)良さを十分に引き出す/表現する、〜を正当に評価する。
    • : The photos don’t do justice to the beauty of the scenery. (その写真は景色の美しさを十分に表せていない。)
    • : He did justice to his role. (彼は自分の役割を見事に果たした。)
  9. do (someone) a favor:
    • 意味: (誰々に)頼みを聞き入れる、親切にする。
    • : Could you do me a favor and open the window? (窓を開けてもらえませんか?)
  10. do up:
    • 意味: (服のボタンなどを)留める、(紐などを)結ぶ。
    • 意味: (家などを)改装する、修繕する。
    • : Please do up your shoelaces. (靴ひもを結んでください。)
    • : They did up the old house beautifully. (彼らはその古い家を美しく改装した。)

これらのイディオムは、単に「行う」という意味を超えて、特定の状況やニュアンスを表現するのに役立ちます。

doのコロケーションを確認しよう

「do」のコロケーションは非常に多岐にわたります。これは「do」が「一般的な行為」を表すため、非常に多くの名詞と結びつくことができるからです。

以下に主なカテゴリーに分けて「do」のコロケーションを紹介します。

1. 家事・雑用 (Chores / Housework)

  • do the dishes: 皿洗いをする
  • do the laundry: 洗濯をする
  • do the cleaning: 掃除をする
  • do the cooking: 料理をする(「make dinner/lunch」もよく使われますが、「do the cooking」で調理全般を指す)
  • do the ironing: アイロンがけをする
  • do the shopping: 買い物をする
  • do chores: 雑用をする
  • do housework: 家事をする

2. 仕事・勉強・義務 (Work / Study / Duties)

  • do homework: 宿題をする
  • do an assignment: 課題をする
  • do research: 研究をする
  • do a project: プロジェクトを行う
  • do a report: レポートを作成する
  • do one’s job: 自分の仕事をする
  • do business: 商売をする、取引をする
  • do work: 仕事をする
  • do a presentation: プレゼンテーションを行う
  • do military service: 兵役を務める

3. スポーツ・運動・活動 (Sports / Exercise / Activities)

  • do exercise: 運動をする
  • do yoga: ヨガをする
  • do aerobics: エアロビクスをする
  • do weightlifting: ウエイトリフティングをする
  • do a workout: 運動をする(トレーニング)
  • do activities: 活動を行う
  • do sports: スポーツをする(特定のスポーツではなく、スポーツ全般を指す場合)
  • do stretches: ストレッチをする

4. 外見・身だしなみ (Appearance / Grooming)

  • do one’s hair: 髪を整える
  • do one’s make-up: 化粧をする
  • do nails: 爪の手入れをする(マニキュアなど)

5. 良いこと・悪いこと (Good / Bad Actions)

  • do good: 良いことをする、良い影響を与える
  • do harm: 害を与える、悪い影響を与える
  • do damage: 損害を与える
  • do a favor: 恩恵を与える、頼みを聞く
  • do (someone) wrong: (人)にひどいことをする
  • do time: 服役する(イディオム的)

6. その他 (General / Miscellaneous)

  • do nothing: 何もしない
  • do everything: 何でもする
  • do something: 何かをする
  • do well / badly: うまくやる / まずくやる
  • do without: ~なしで済ます
  • do (someone) a service: (人)に尽くす、奉仕する
  • do the trick: うまくいく(イディオム的)
  • do justice to: ~を正当に評価する、~の良さを引き出す(イディオム的)

ポイント: 「do」と「make」の使い分けは頻繁に混乱を招きますが、基本的なイメージとしては、「do」はすでに存在する活動やタスクの実行、「make」は新しいものを創造したり、形あるものを作り出したりする、と考えると分かりやすいです。


「do」に関する練習問題


セクション1:英文和訳(Translate the following English sentences into Japanese.)

  1. What are you doing this weekend?
  2. I need to do the laundry before tomorrow.
  3. She does her homework every evening.
  4. He did his best to win the race.
  5. Smoking does harm to your health.
  6. Could you do me a favor and close the window?
  7. How are you doing in your new job?
  8. This medicine will do you good.
  9. We decided to do without a car for a few months.
  10. I don’t understand what you mean.

セクション2:和文英訳(Translate the following Japanese sentences into English.)

  1. 私は皿洗いをする必要がある。
  2. 彼女はいつも最善を尽くす。
  3. 彼らは昨夜、何もしなかった。
  4. この古い自転車で間に合うだろう。
  5. あなたは毎日運動をしますか?
  6. 彼は本当にその知らせを聞いて驚いた。
  7. 私はそんなことはしません。
  8. 彼女は髪を整えるのに長い時間を費やした。
  9. 彼らはそのプロジェクトを成功させた。
  10. そんなことをするのは彼らしくない。

解答


セクション1:英文和訳の解答

  1. 和訳: 今週末、何をする予定ですか?
  2. 和訳: 明日までに洗濯をしなくては
  3. 和訳: 彼女は毎晩宿題をします
  4. 和訳: 彼はレースに勝つために最善を尽くした
  5. 和訳: 喫煙はあなたの健康に害を与えます
  6. 和訳: 窓を閉めていただけませんか
  7. 和訳: 新しい仕事はどうですか?(うまくやっていますか?)
  8. 和訳: この薬はあなたに良い影響を与えるでしょう。
  9. 和訳: 私たちは数ヶ月間、車なしで済ませることにした。
  10. 和訳: あなたが何を言っているのか分かりません

セクション2:和文英訳の解答

  1. 英訳: I need to do the dishes.
  2. 英訳: She always does her best.
  3. 英訳: They did nothing last night.
  4. 英訳: This old bicycle will do. (または This old bicycle will suffice.)
  5. 英訳: Do you do exercise every day?
  6. 英訳: He did get surprised by the news. (※強調のdo)
  7. 英訳: I won’t do that. (または I don’t do such things.)
  8. 英訳: She spent a long time doing her hair.
  9. 英訳: They did well on the project. (または They completed the project successfully.)
  10. 英訳: Such a thing is not doing him. (または That’s below him.)

コラム

一般動詞の疑問形や答える際に「do」を用いる。

例文

(疑問文)Do you like animals? (あなたは、動物が好きですか。)

(答え方)Yes, I do. / No, I don’t. (do not) (はい、好きです。/ いいえ、好きではありません。)

このように、

一番最初に一般動詞の「do」の疑問文を習得する際に辞書等で調べると「~する、~行う」と記載されている。

しかしながら、こちらの例文に「~する、~行う」を入れて訳そうとしても訳せない。

今回は、こちらの正体を探ってみよう。

一般動詞「do」の意味とは?

改めて「do」の意味を調べてみると。

意味・対訳

(…を)する、行なう、果たす、遂行する、尽くす、する、(職業として)(…を)する、してしまう、(…に)与える、もたらす

例文

Do you do it? (それをするの。)

Do your best.  (最善を尽くせ

と記載されている。

一般動詞「do」の正体

一般動詞「do」の特徴は姿や形を変えることができることである。

例えば、

(疑問文)Do you like animals? (動物が好きですか。)

(答え方)Yes, I like animals. (はい、私は動物が好きです。)と答えても間違いではない。

(疑問文)Do you do it?(それするの。)

(答え方)I do. (するよ。)

の場合でも、話し手(書き手)と聞き手(読み手)が意図する行為認識が一致していれば意味が伝わるようになる。

このように、姿や形を自在に変えることができる便利な動詞である。

当然のことながら、like や play などそれ自体の動詞に意味を持つ一般動詞を利用するほうが誤解を生まない。

一方で、何度も同じ一般動詞を利用しなくても理解できるので「do」を使用し、イメージを簡略化することでコミュニケーションを円滑にすることができる。

まるで、「do」は、カメレオンのように姿や形を変えることができるのである。

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