be動詞の基本を確認しよう
be動詞は英語の文法の中で最も基本的で重要な動詞です。主な役割は「〜である」(状態・同一性)と「〜にいる/ある」(存在・場所)の二つであり、主語や時制によって形が不規則に変化します。
1. Be動詞の基本変化
be動詞の原型は be ですが、人称や時制によって形が不規則に変化します。
| 時制 | 主語 | 形 |
| 現在形 | I | am |
| You, We, They, 複数名詞 | are | |
| He, She, It, 単数名詞 | is | |
| 過去形 | I, He, She, It, 単数名詞 | was |
| You, We, They, 複数名詞 | were |
- 分詞: 現在分詞は being、過去分詞は been です。
2. Be動詞の主な役割(2つの意味)
be動詞は文の主要動詞として以下の機能があります。
A. 「〜である」(状態・性質)
主語の状態、性質、職業、同一性などを説明します。be動詞の後には主語を説明する語(補語 C)が置かれます。
- 例: He is a musician.(彼は音楽家である。)
- 例: The results are good.(結果は良い。)
B. 「〜にいる/ある」(存在・場所)
主語がどこに存在するか(いるか、あるか)を示します。be動詞の後には場所を表す語句(副詞句 A)が置かれます。
- 例: My keys are on the desk.(私の鍵は机の上にあります。)
- 例: We were at the stadium.(私たちはスタジアムにいました。)
3. Be動詞の補助的な役割(助動詞として)
be動詞は、他の動詞を助けて進行形や受動態を作る助動詞としても使われます。
- 進行形: be + 動詞の -ing
- 例: They are studying.(彼らは試験勉強をしています。)
- 受動態: be + 動詞の過去分詞
- 例: The book was published.(その本は出版されました。)
4. 否定文・疑問文の作り方
be動詞は、一般動詞と異なり、否定文や疑問文を作る際に助動詞 do は使いません。
- 否定文: be動詞の直後に not を置きます。
- 例: It is not true.
- 疑問文: be動詞を主語の前に置きます。
- 例: Are you ready?
Be動詞と一般動詞の違い
一般動詞は、be動詞や助動詞を除く、動作や状態を表す英語の動詞の大部分を占めます。一般動詞には、大きく分けて「動作動詞」と「状態動詞」の2種類があり、文法的な扱いが一部異なります。

1. 動作動詞 (Action Verbs) 🏃
動作動詞は、主語が行う物理的な行動や具体的な活動を表します。
- 特徴: 多くの動作動詞は進行形(be + -ing)にすることができます。
- 例: run (走る), eat (食べる), write (書く), read (読む)
- 例: She is running in the park now. (彼女は今、公園を走っている。)
2. 状態動詞 (Stative Verbs) 🤔
状態動詞は、主語の感情、思考、感覚、所有など、比較的変化の少ない継続的な状態を表します。
- 特徴: 原則として進行形にしません。進行形にすると、一時的な状態や異なる意味を表すことがあります。
- 例: know (知っている), like (好きだ), believe (信じている), own (所有している), seem (〜のように見える)
- 例: I know the answer. (私は答えを知っている。)
📌 状態動詞の例外(進行形にすると意味が変わる動詞)
一部の状態動詞は、進行形にすることで「一時的な動作」や「通常とは異なる状態」を表すことがあります。
| 動詞 | 状態動詞の意味 | 動作動詞(進行形)の意味 |
| have | 所有する | 食べている/楽しんでいる |
| think | 〜だと思う | 考えている/検討している |
| be | 〜である (永続的な状態) | 〜のように振る舞っている (一時的な動作) |
- 例: He is having lunch right now. (彼は今、昼食を食べている。)
3. 一般動詞の文法的な特徴
一般動詞の文法的な扱いは、be動詞とは大きく異なります。
過去形: 規則動詞は -ed、不規則動詞は形が変化します (go → went)。
否定文・疑問文: 助動詞 do (does, did) を使って作ります。
Do you like this song?
She doesn’t live here.
三単現のs: 主語が三人称単数(he, she, it など)の場合、現在形では動詞に s がつきます。
He works hard.
be動詞「are」が印象的な映画のシーン
be動詞「are」は、存在や状態を表す最も基本的な動詞の一つですが、映画の中では、登場人物たちの心の状態や状況を際立たせる重要な役割を果たしています。ここでは、be動詞「are」が印象的に使われた映画のシーンをいくつかご紹介します。

1. 『ショーシャンクの空に』 (The Shawshank Redemption)
- シーン: アンディが刑務所内で、長い年月をかけてトンネルを掘り続けているシーン。
- セリフ: “I am free.”(僕は自由だ。)
- 解説: 長年の監禁生活から解放された安堵感と希望に満ちたアンディの心の声が、シンプルな言葉「I am free.」によって力強く表現されています。このセリフは、映画全体を象徴するような、自由への渇望と希望を描いた名言です。
2. 『シンドラーのリスト』 (Schindler’s List)
- シーン: オスカー・シンドラーが、ナチスによるユダヤ人虐殺を目の当たりにし、深い悲しみと絶望に打ちひしがれるシーン。
- セリフ: “I could have done more.”(もっとできたはずだ。)
- 解説: シンドラーが、より多くのユダヤ人を救うことができずに悔やむ気持ちが、「I could have done more.」というシンプルな言葉に凝縮されています。このセリフは、人間の良心の呵責と、歴史の重みを深く感じさせるシーンです。
3. 『フォレスト・ガンプ』 (Forrest Gump)
- シーン: フォレスト・ガンプが、人生の様々な出来事を振り返りながら、ベンチに座って語りかけるシーン。
- セリフ: “Life is like a box of chocolates. You never know what you’re gonna get.”(人生はチョコレートの箱みたいなんだ。何が飛び出すかわからない。)
- 解説: フォレストの独特な視点から語られる人生の教訓は、多くの人の心に響きます。「are」は、人生の不確実性と、その中で生きる喜びを表現する上で重要な役割を果たしています。
4. 『インターステラー』 (Interstellar)
- シーン: クーパーが、娘のマーフィーと再会し、時空を超えた感動的な再会を果たすシーン。
- セリフ: “You were always with me.”(君はいつも僕のそばにいた。)
- 解説: 時空を超えた愛の絆を描いたこの映画の中で、「You were always with me.」という言葉は、親子間の深い愛情と、決して絶えることのない絆を象徴しています。
5. 『ノッティングヒルの恋人』 (Notting Hill)
- シーン: ウィリアムがアナ・スコットに、「君と出会えて本当に嬉しい」と伝えるシーン。
- セリフ: “I’m just a guy standing in front of a girl, asking her to love him.”(僕はただ、女の子の前で立って、彼女に愛してほしいと言っているだけだ。)
- 解説: シンプルな言葉で綴られた愛の告白は、多くの観客の心を打ちました。「are」は、二人の間の特別な感情をストレートに表現しています。
これらのシーンは、be動詞「are」が単なる存在や状態を表すだけでなく、登場人物の感情や状況を深掘りし、物語に奥行きを与えていることを示しています。
ハリー・ポッターシリーズにおける「be動詞」の印象的なシーン
ハリー・ポッターシリーズでは、魔法の世界が舞台であるため、魔法の呪文や不思議な現象が数多く描かれていますが、一方で、登場人物たちの心の動きや状況を表すために、シンプルなbe動詞が効果的に使われています。
印象的なシーンとセリフ
- 『ハリー・ポッターと賢者の石』: ハリーが初めてホグワーツ魔法魔術学校へ到着し、寮の共通室で他の生徒たちと出会うシーン。
- セリフ: “You’re a wizard, Harry.”(君は魔法使いだよ、ハリー。)
- このセリフは、ハリーの人生が一変する瞬間であり、彼の運命を告げる象徴的な言葉です。
- セリフ: “You’re a wizard, Harry.”(君は魔法使いだよ、ハリー。)
- 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』: ハーマイオニーが、ロナルド・ウィーズリーを助け、有毒のマンドレイクの根を掘り起こすシーン。
- セリフ: “It’s going to be alright, Ron.”(大丈夫よ、ロン。)
- ハーマイオニーの冷静さと勇気が、このセリフに表れています。
- セリフ: “It’s going to be alright, Ron.”(大丈夫よ、ロン。)
- 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』: シリウス・ブラックが、ハリーに初めて本当のことを話し、二人が叔父の家を抜け出すシーン。
- セリフ: “We’re free.”(私たちは自由だ。)
- 長い間、孤独に生きてきたシリウスとハリーが、ようやく本当の家族と呼べる存在を見つけた喜びが、この言葉に込められています。
- セリフ: “We’re free.”(私たちは自由だ。)
- 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』: セドリック・ディゴリーが、ヴォルデモートの復活を阻止しようとするシーン。
- セリフ: “I’m not afraid.”(怖くない。)
- セドリックの勇敢な姿が印象的なシーンです。
- セリフ: “I’m not afraid.”(怖くない。)
- 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』: ダンブルドア校長が、ハリーにヴォルデモートとの戦いの厳しさを伝えるシーン。
- セリフ: “You are not alone, Harry.”(君は一人じゃない、ハリー。)
- ダンブルドアの温かい言葉が、ハリーを励まします。
- セリフ: “You are not alone, Harry.”(君は一人じゃない、ハリー。)
be動詞が持つ力
これらのシーンで共通しているのは、be動詞が、登場人物たちの心の状態や状況をシンプルかつ力強く表現している点です。
- 存在の確認: 「You are a wizard.」のように、登場人物のアイデンティティを明確にします。
- 感情の表現: 「I’m not afraid.」のように、登場人物の心の状態を直接的に伝えます。
- 状況の説明: 「We’re free.」のように、登場人物を取り巻く状況を簡潔に表します。
魔法の世界を描いたハリー・ポッターシリーズですが、登場人物たちの感情や人間関係を描く上で、be動詞は欠かせない存在なのです。
be動詞に関する練習問題に挑戦しよう!

問題
英文和訳(以下の英文を和訳しなさい)
- I am extremely tired because I was up all night studying.
- The paintings are to be protected from direct sunlight.
- The company is opening a new branch in Osaka next year. (進行形/予定)
- Were you surprised by the sudden change in the schedule?
- This story is often told to children in Japan. (受動態)
- The professor is always losing his keys, which is troublesome. (強調)
- The equipment is not available for use until tomorrow.
- I am sure that they are the ones responsible for this error.
- Was it necessary for us to attend the meeting yesterday?
- The children are happy when they are playing outside.
解答
英文和訳
- 私は一晩中勉強していたので、ひどく疲れています。
- その絵画は直射日光から保護されなければならない。(be to do/義務)
- その会社は来年、大阪に新しい支店をオープンする予定です。
- あなたは急なスケジュールの変更に驚きましたか。
- この物語は日本で子供たちによく語られます。
- あの教授はいつも鍵をなくしていて、それは厄介なことだ。(強調)
- その機器は明日まで使用できません。
- 彼らがこのエラーに責任がある人物であると、私は確信しています。
- 昨日、私たちがその会議に出席する必要がありましたか。
- 子供たちは外で遊んでいるときは、幸せです。



