【関係代名詞:文法】関係代名詞の”that”が好まれるときは?関係代名詞の基本をおさえよう!(練習問題付き)

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関係代名詞の基本を確認しよう

関係代名詞とは?

関係代名詞は、前の名詞(先行詞)を説明する節を導く言葉です。いわば、名詞に詳しい情報を付け加えるための「橋渡し」のような役割を果たします。

関係代名詞の種類と使い方

関係代名詞には、主に以下の種類があります。

  • who: 人を指す
    • 例:The man who is standing there is my father. (あそこに立っている男性は私の父です。)
  • whom: 人を指し、文中で目的語になる場合
    • 例:The woman whom I met yesterday is a doctor. (昨日会った女性は医者です。)
  • which: 動物や物事を指す
    • 例:The book which I bought yesterday is very interesting. (昨日買った本はとても面白いです。)
  • that: 人、動物、物事を指す(who, whichの代わりに使える)
  • whose: 所有格を表す(誰の〜)
    • 例:The boy whose father is a teacher is good at math. (お父さんが先生の男の子は数学が得意です。)

関係代名詞の文の構造

関係代名詞を含む文は、大きく分けて以下の2つの部分から構成されます。

  1. 先行詞: 関係代名詞が説明する名詞
  2. 関係代名詞節: 関係代名詞から始まる節で、先行詞について詳しく説明する

例:

  • The girl who is sitting next to me is my friend.
    • 先行詞:the girl
    • 関係代名詞節:who is sitting next to me

関係代名詞の制限用法と非制限用法

  • 制限用法: 先行詞を限定し、他のものと区別する
    • The book that I bought yesterday is very interesting. (昨日買った本は特に面白いです。)
  • 非制限用法: 先行詞を補足説明する
    • The book, which I bought yesterday, is very interesting. (その本は、昨日買ったものですが、とても面白いです。)

関係代名詞の注意点

  • 先行詞との一致: 関係代名詞は、必ず先行詞と数と性の一致を取ります。
  • 関係代名詞の省略: 目的格のwhoとwhichは、関係代名詞節内で目的語になる場合、省略されることがあります。
  • thatとwhichの違い: thatは制限用法でよく使われ、非制限用法ではwhichがよく使われます。

関係代名詞をより詳しく学ぼう

関係代名詞は、二つの文を一つに繋ぎ、先行詞(直前の名詞)に情報を付け加える形容詞の役割をする代名詞です。文の構造を複雑にすることなく、名詞を修飾する長い句(関係代名詞節)を作ることができます。


1. 関係代名詞の基本

関係代名詞には、**先行詞(人か物か)関係代名詞節内での役割(主格か目的格か所有格か)**によって使い分けがあります。

関係代名詞先行詞役割(節内)例文の節内での位置
who / that主格⋯ who lives here. (動詞の主語)
whom / who / that目的格⋯ whom I met yesterday. (動詞の目的語)
which / that物・事主格⋯ which is expensive. (動詞の主語)
which / that物・事目的格⋯ which I bought yesterday. (動詞の目的語)
whose人・物・事所有格⋯ whose name is Ken. (名詞を修飾)

関係代名詞節の構造

関係代名詞が導く節(⋯)は、必ず不完全な文になります。これは、関係代名詞自身がその節の中で主語目的語、あるいは所有格の役割を果たしているためです。

  • 主格: 関係代名詞の後に動詞が続きます。主語が欠けている。
    • The man who lives next door is kind.
  • 目的格: 関係代名詞の後に「主語 + 動詞」が続きます。目的語が欠けている。
    • This is the book which I bought yesterday.

2. 主な関係代名詞の詳細

(1) 主格の関係代名詞 (who / which / that)

先行詞の直後に置き、関係詞節内で主語として働きます。この場合、関係代名詞は省略できません

  • : I know the girl who works at the cafe. (カフェで働いている女の子を知っている。)
  • : I lost the key that opened the door. (そのドアを開ける鍵をなくした。)

(2) 目的格の関係代名詞 (whom / which / that / 省略)

先行詞の直後に置き、関係詞節内で目的語として働きます。目的格の関係代名詞は、省略することができます

  • : She is the friend whom I met in Tokyo.
    • → She is the friend ( ) I met in Tokyo. (省略可能)
  • : The phone which I bought last month is broken.
    • → The phone ( ) I bought last month is broken. (省略可能)

(3) 所有格の関係代名詞 (whose)

にも物・事にも使われ、「〜の」という意味で先行詞と節内の名詞を繋ぎます。whose の後には必ず名詞が続きます。

  • I saw a man whose dog was very big. (私は犬がとても大きい男性を見た。)
  • I read a book whose ending was surprising. (私は終わり方が驚きである本を読んだ。)

3. 関係代名詞の重要なポイント

(1) that の特徴

that は、whowhich の代わりに使うことができますが、以下の点に注意が必要です。

  • 制限用法でのみ使用可能: 後述の非制限用法(コンマを使う場合)では使えません
  • 使われやすいケース: 先行詞が「人 + 物」の場合や、先行詞が最上級、all, only, the first などの語句を伴う場合に好んで使われます。

(2) 関係代名詞 what

what は、先行詞を含んで「〜すること」または「〜するもの」という意味を表します。

  • what=the thing(s) which
  • 例文: I don’t know what he said. (彼が言ったことが分からない。)
    • この場合、what 自身が「彼が言ったもの」という名詞の塊を作ります。

(3) 制限用法と非制限用法

関係代名詞節には、コンマ(,)を使うか使わないかで意味が異なります。

用法形式意味
制限用法 (限定)コンマなし先行詞を限定し、文の重要な情報となる。
非制限用法 (補足)コンマあり先行詞についての補足情報を付け加える。
  • 制限用法: I have a brother who lives in Tokyo. (私には東京に住んでいる一人の弟がいる。→ 他の弟もいるかもしれない。)
  • 非制限用法: I have a brother, who lives in Tokyo. (私には弟が一人いて、彼は東京に住んでいる。→ 弟が一人しかいないことが暗に示される。)
    • 非制限用法では、that は使えません
    • 非制限用法は、文頭から情報を順に補足していくため、**「そして彼は〜」「しかしそれは〜」**のように訳すのが自然です。

関係代名詞のthatを使うときはどんな時?

関係代名詞の that は、先行詞が人 (who) の場合にも、物 (which) の場合にも使える便利な代名詞です。特に、他の関係代名詞よりも that を好んで使う、または that しか使えない、いくつかの特定の状況があります。


1. that が好まれる状況 (強調)

先行詞に以下の語句が含まれる場合、that を使うことで強調され、より自然な表現となります。

a. 先行詞に最上級が含まれる時

先行詞が「最も〜なもの/人」を意味する場合です。

  • This is the best movie that I have ever seen. (これは私が今まで観た中で最高の映画だ。)

b. 先行詞に「すべて」「唯一」「最初の」などの限定語が含まれる時

all, every, any, only, the very, the first, the last などが先行詞に含まれる場合です。

  • She is the only student that knew the answer. (彼女は答えを知っていた唯一の学生だ。)
  • All that glitters is not gold. (光るものすべてが金ではない。)

c. 先行詞が「人」と「物」の両方を含む時

先行詞が人(who)と物(which)のどちらにも該当する場合、that が両方を包含する役割を果たします。

  • He talked about the people and the places that he visited. (彼は訪れた人々や場所について話した。)

d. 先行詞が疑問代名詞 (who/what) の時

文頭の疑問詞と区別し、文の構造を明確にするためthatが使われます。

  • Who that knows him believes such a story? (彼を知っている人で、誰がそんな話を信じるだろうか。)

2. that が使えない状況 (非制限用法)

that は非常に便利ですが、一つだけ絶対に使うことができない状況があります。

a. 非制限用法(コンマ「,」がある場合)

先行詞の直後にコンマ「,」を置き、補足的な情報(非制限用法)を加える場合、that は使えません。この場合は who または which を使います。

  • × My father, that is 80, still drives.
  • ✓ My father, who is 80, still drives. (私の父は80歳だが、まだ運転する。)

3. that が使われる場合 (目的格)

目的格の関係代名詞は省略できますが、あえて残す場合、thatwhomwhich の代わりによく使われます。

  • This is the camera that I bought. (これは私が買ったカメラだ。)
    • that は省略可能ですが、使う場合は好まれる傾向があります。

練習問題

次の文の空欄に適切な関係代名詞を入れてみましょう。

  1. The man _____ is standing there is my father.
  2. The book _____ I bought yesterday is very interesting.
  3. The girl _____ father is a doctor is kind.

解答

  1. who
  2. which / that
  3. whose

関係代名詞の基礎・基本問題演習

問題1:次の文の空欄に適切な関係代名詞を入れなさい。

  1. The man _____ is standing there is my father.
  2. The book _____ I bought yesterday is very interesting.
  3. The girl _____ father is a doctor is kind.
  4. This is the house _____ I was born.
  5. The woman _____ I met at the party was a singer.

問題2:次の日本語を英語に訳しなさい。

  1. 私が昨日会った男は私の友達です。
  2. 彼女が飼っている猫はとてもかわいいです。
  3. 私が住んでいる町は静かです。
  4. 私が好きな本はここにあります。
  5. 私が昨日買ったケーキはおいしかった。

問題3:次の文の誤りを訂正しなさい。

  1. This is the pen which I lost it yesterday.
  2. The man who I saw him was very tall.
  3. The car which color is red is mine.

解答

問題1

  1. who
  2. which / that
  3. whose
  4. where
  5. whom

問題2

  1. The man whom I met yesterday is my friend.
  2. The cat which she keeps is very cute.
  3. The town where I live is quiet.
  4. The book which I like is here.
  5. The cake which I bought yesterday was delicious.

問題3

  1. This is the pen which I lost yesterday. → This is the pen that I lost yesterday. (whichは非制限用法で使うことが多い)
  2. The man who I saw him was very tall. → The man whom I saw was very tall. (whomは目的語なので、himは不要)
  3. The car which color is red is mine. → The car that is red is mine. (関係代名詞の後に主語と動詞が必要)

解説

  • who: 人を指す
  • which: 動物や物事を指す
  • that: 人、動物、物事を指す (who, whichの代わりに使える)
  • whose: 所有格を表す
  • where: 場所を表す

ポイント

  • 関係代名詞は、先行詞(説明される名詞)と数と性の一致に注意する。
  • 関係代名詞節内で、関係代名詞が主語の場合は動詞の語尾に-s/-esをつける。
  • 関係代名詞が目的語の場合は省略できることがある。

関係代名詞に関する練習問題に挑戦しよう

問題

英文和訳(以下の英文を和訳しなさい)

  1. This is the book that I bought last week.
  2. The man who is standing over there is my teacher.
  3. I have a friend whose mother is a famous singer.
  4. She told me what she saw in the park.
  5. I received a letter, which was written in French.
  6. The car which I used this morning broke down.
  7. He is the only person that knows the secret.
  8. I met a student whom I had never seen before.
  9. This is the house whose roof was painted blue.
  10. All that glitters is not gold.

和文英訳(以下の日本語を関係代名詞を使って英訳しなさい)

  1. これは私が欲しかったペンです。
  2. あそこで走っている少年は私の弟です。
  3. 彼女は、私たちが昨日話した女性です。
  4. 私には、父親が医者である友達がいる。
  5. 彼が言ったことを私は理解できなかった。
  6. 私たちは、屋根が赤い家を見た。
  7. 彼は、私が最も尊敬する人物です。
  8. その犬は、昨日彼に飼われた。
  9. 私の古いパソコンは壊れたので、新しいものを買わなければならない。
  10. あなたが望むものは何でも手に入ります。

解答

英文和訳

  1. これは、私が先週買った本です。(目的格 that)
  2. あそこに立っている男性は私の先生です。(主格 who)
  3. 私には、母親が有名な歌手である友達がいます。(所有格 whose)
  4. 彼女は、公園で自分が見たことを私に話しました。(what)
  5. 私は手紙を受け取ったが、それはフランス語で書かれていた。(非制限用法 which)
  6. 今朝、私が使った車が故障した。(目的格 which)
  7. 彼は、その秘密を知っている唯一の人です。(主格 that/限定語)
  8. 私は、それまで一度も会ったことのない生徒に会った。(目的格 whom)
  9. これは、屋根が青く塗られたです。(所有格 whose)
  10. 光るものすべてが金ではありません。(that/先行詞 all)

和文英訳

  1. This is the pen that I wanted. (目的格 that)
  2. The boy who is running over there is my brother. (主格 who)
  3. She is the woman (whom / that) we talked to yesterday. (目的格省略可)
  4. I have a friend whose father is a doctor. (所有格 whose)
  5. I could not understand what he said. (what)
  6. We saw a house whose roof was red. (所有格 whose)
  7. He is the person (whom / that) I respect most. (目的格省略可)
  8. The dog which / that he kept yesterday was lost. (主格 which/that)
  9. My old computer broke down, so I have to buy a new one. (ここでは関係代名詞の非制限用法を使用し、文全体を補足するのが自然な形です: My old computer broke down, which means I have to buy a new one.)
  10. You can get whatever you want. (複合関係代名詞 whatever)

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