seemについて知ろう
seem
は、「〜のように見える」「〜らしい」という意味を表す動詞で、話者の主観的な推測や印象を伝えるときに使われます。客観的な事実ではなく、外見や状況から判断してそう思う、というニュアンスを持ちます。
使い方と文型
seem
は、主に以下の3つの文型で使われます。
1. 主語 + seem(s)
+ 形容詞/名詞
この形は、主語がある状態や性質を持っているように見えることを示します。
- He seems happy. (彼は幸せそうだ。)
- 彼の表情や態度から、そう判断していることを示します。
- She seems like a nice person. (彼女は良い人のようだ。)
like
を使うことで、名詞や名詞句を伴うことができます。
2. 主語 + seem(s)
to + 動詞の原形
この形が最も一般的で、主語がある動作や状態にあるように見えることを示します。
- He seems to be tired. (彼は疲れているようだ。)
tired
は形容詞なので、to be
を伴います。
- They seemed to know the answer. (彼らはその答えを知っているようだった。)
- 過去の状況において、そう見えたという推測です。
3. It seems that + 主語 + 動詞
この形は、より客観的で一般的な推測や意見を述べるときに使われます。「〜のように思われる」と訳せます。
- It seems that he is tired. (彼は疲れているように思われる。)
この文型は、seem to
と同じ意味ですが、よりフォーマルな響きがあります。
lookとappearとの違い
look
, appear
, seem
はすべて「〜のように見える」という意味で似ていますが、それぞれニュアンスが異なります。
- look: 主に外見から判断する場合に使われます。
- He looks tired.(彼は疲れているように見える。)
- 顔色や姿勢など、見た目の情報に基づいています。
- appear:
look
と同様に外見から判断する場合が多いですが、seem
よりも公式な場面で使われる傾向があります。- She appears happy.(彼女は幸せそうに見える。)
- seem: 外見だけでなく、内面的な情報や状況から判断する場合に使われます。
- He seems to be a kind person.(彼は親切な人のようだ。)
- 実際に話してみた結果など、内面的な性質から判断していることを示します。
seem の類似表現を確認しよう
seem
の類似表現としては、look
, appear
があります。これらはすべて「〜のように見える」という意味合いで使われますが、それぞれニュアンスが異なります。

1. look
look
は、主に外見や見た目から判断する場合に使われます。話し手が目で見て直接感じた印象を伝えるときに使われます。
- He looks tired.
- 彼は疲れているように見える。(顔色や目の下のクマなど、外見から判断)
- The cake looks delicious.
- そのケーキは美味しそうだ。(見た目から判断)
2. appear
appear
はlook
と同様に外見から判断する場合が多いですが、seem
よりもフォーマルな響きがあります。また、何かが突然現れる、という意味合いでも使われます。
- She appears happy.
- 彼女は幸せそうに見える。(表情や態度から判断)
- The problem appears to be more serious.
- その問題はより深刻であるように思われる。(外から見て判断)
3. seem
seem
は外見だけでなく、内面的な情報や状況から判断する場合に使われます。推測や印象を伝える最も一般的な動詞です。
- He seems to be a kind person.
- 彼は親切な人のようだ。(話してみた結果など、内面的な性質から判断)
- It seems that it will rain.
- 雨が降るようだ。(空模様や気圧など、状況から判断)
違いのまとめ
look
: 外見に基づく主観的な判断appear
:look
よりもフォーマルで、外見や状況に基づく判断seem
: 内面や状況に基づく推測や印象
seemのコロケーションを確認しよう
seem
の代表的なコロケーション(動詞や形容詞、名詞などと組み合わせて使われる語句)は、主に以下の形に分けられます。これらの組み合わせを学ぶことで、より自然な英語表現を身につけることができます。

1. seem + 形容詞
最もシンプルで一般的な形です。主語がある状態や性質を持っているように見える、という印象を伝えます。
- You seem happy.(あなたは幸せそうだ。)
- The weather seems fine.(天気はよさそうだ。)
- This seems difficult.(これは難しそうだ。)
2. seem to be + 形容詞/名詞
seem
の後にto be
が続く形です。seem + 形容詞
とほぼ同じ意味ですが、よりフォーマルな響きがあり、客観的な印象を伝えたいときに使われることがあります。
- He seems to be tired.(彼は疲れているようだ。)
- She seems to be a good person.(彼女は良い人のようだ。)
3. It seems that + 文
文全体が「〜のようだ」と推測されることを表す構文です。主語が特定の人や物ではなく、より一般的な状況や事実について述べる際に便利です。
- It seems that she is leaving tomorrow.(彼女は明日出発するようだ。)
- It seems that there has been a mistake.(間違いがあったようだ。)
4. seem + to + 動詞の原形
主語が「〜するようだ」と推測されるときに使われます。to be
以外の動詞も使えます。
- They seem to know the answer.(彼らは答えを知っているようだ。)
- He seems to have forgotten.(彼は忘れてしまったようだ。)
5. その他のコロケーション
- seem like + 名詞/名詞句: 「〜のように見える/思える」
- It seems like a good idea.(それは良い考えのように思える。)
- seem as if / as though + 文: 「まるで〜のように思える」
- It seems as if it will rain.(まるで雨が降りそうだ。)
- It seems to me that + 文: 「私には〜のように思われる」
- It seems to me that he is wrong.(私には彼が間違っているように思われる。)
seem toを使った練習問題
1. 文を完成させましょう
- She ___ to be tired. (疲れているようだ)
- It ___ to be raining outside. (外は雨が降っているようだ)
- They ___ to know each other. (彼らは互いのことをよく知っているようだ)
- The food ___ to be delicious. (その食べ物はとてもおいしそうだ)
- He ___ to have a lot of problems. (彼は多くの問題を抱えているようだ)
2. 日本語を英語にしましょう
- 彼は幸せなようだ。
- 彼女は怒っているようだ。
- 彼らは忙しそうだ。
- 天気はよくなりそうだ。
- この本は面白そうだ。
3. seem to の代わりに適切な語句を選びましょう
- She looks ___ tired. (seem to / like)
- It feels ___ it’s going to rain. (like / that)
- They appear ___ be friends. (to / that)
- He sounds ___ he’s upset. (like / as if)
- It seems ___ a good idea. (like / as)
4. seem to を使ったオリジナルの文を作ってみましょう
(例:My dog seems to be happy today.)
解答例
1.
- seems
- seems
- seem
- seems
- seems
2.
- He seems happy.
- She seems angry.
- They seem busy.
- The weather seems to be getting better.
- This book seems interesting.
3.
- like
- like
- to
- like
- like
ポイント
- seem to は、「~のように思われる」「~そうだ」というニュアンスを表します。
- 主語が単数形なら seems、複数形なら seem を使います。
- to の後に動詞の原形がきます。
- seem to の代わりに、looks like, sounds like, appears to などの表現もよく使われます。
その他
- seem to have + 過去分詞 で「~したようだ」という完了のニュアンスを表せます。 例:He seems to have finished his work.(彼は仕事を終えたようだ)
- seem to be + 形容詞 で「~の状態であるようだ」を表せます。 例:She seems to be happy.(彼女は幸せなようだ)
さらに練習したい場合は、以下の点に注意して問題を作ってみてください。
- 様々な動詞や形容詞を組み合わせてみましょう。
- 否定文や疑問文も作ってみましょう。
- 他の表現(looks like, sounds like など)との違いを意識してみましょう。
この練習を通して、seem to を使いこなせるようになりましょう!
確認しよう
<seem to ~>と<be to ~>について
<seem to~>について
①<seem to ~>は、「~のようだ」という意味で1つのまとまった形で表現されることが多い。
②<It seems that ~>のように構文として書き換えをすることができる。
③<appear to ~>のように同じ形の句として表現することができる。
<seem to ~>の構文の形
・Everyone seems to know how to answer these questions.
= It seems that everyone knows how to answer these questions.
(これらの質問に答える方法は、みんな知っているようである。)
・Tom seems to study English for the exam.
(トムは、試験の為に英語を勉強しているようだ。)
・Mike seems to be trying to cook for dinner.
= It seems that Mike is trying to cook for dinner.
(マイクは、夕食を作ろうとしているようだ。)
・Jim seems to have gone to Japan.
(ジムは、日本に行ってしまったようだ。)
・Everyone seemed to know homework.
(誰もが、宿題を知っているようだった。)
・Kumi doesn’t seem to find the key.
(クミは、鍵を見つけていないようである。)
< seem to ~ > 構文の特徴
・They seem to study hard everyday.
= It seems to study hard everyday.
(彼らは、毎日一生懸命に勉強をしているようだ。)
・There seem to be many tasks for workers.
= It seems to be many tasks for workers.
(社員には、多くの仕事があるようだ。)
・ Sara is likely to be late.
(サラは、おそらく遅れるだろう。)
・I happened to ran across my favorite actor.
(私は、お気に入りの俳優と偶然出会った)
・These vegitables appear to be eaten by bears.
(これらの野菜は、クマによって食べられているようだ。)
<appear to~>(~のようだ)・<be (un)likely to ~>(~だろう)・< happen to~>(~がおこった)など まとまった形で表現する・
<seem to ~>と<be to ~>について – てばっち教育研究所 (tebatch.com): 【seem to :問題演習】基礎基本を確認し、<seem to ~>を用いた練習問題に挑戦しよう!