【it構文:文法】< It is ~ of A to … >の基本や名言を知り、表現できるようになろう!(練習問題付き)

It is ~ of A to ... の構文とは

この構文は、「〜するなんてAは…だ」という意味で、不定詞(to do)の行動を行った人(A)の性質や特徴を評価する際に使われます。

基本の形:It is + 形容詞 + of + 人(または人を示す名詞) + to + 動詞の原形 ...

ポイント:

  • 形容詞が「人」の性格や特徴を表す この構文で使われる形容詞は、その行動をした「人(A)」がどんな性格や性質を持っているかを示します。 よく使われる形容詞の例:
    • kind (親切な)
    • nice (素敵な、親切な)
    • good (良い)
    • clever (賢い)
    • wise (賢明な)
    • foolish (愚かな)
    • stupid (愚かな)
    • careless (不注意な)
    • polite (丁寧な)
    • rude (失礼な)
    • generous (寛大な)
    • brave (勇敢な)
    • thoughtful (思慮深い)
    • selfish (自己中心的な)
    • cruel (残酷な)
  • of + 人 が不定詞の意味上の主語を示す この of A の部分が、「to do」の行動を誰がしたのかを示します。そして、その行動をした「A」が、先に挙げた形容詞のような性質を持っている、という評価になります。
  • 「〜するなんて」というニュアンス 直訳すると少し不自然になることがありますが、日本語の「〜するなんて(Aは)…だ」という、行動に対する評価や感想を表すニュアンスと非常に近いです。

具体例

  1. It is kind of you to help me.
    • 私を助けてくれるなんて、あなたは親切だ
    • (助けるという行為をした「あなた」が「親切」である、と評価しています。)
  2. It was foolish of him to make such a mistake.
    • そんな間違いをするなんて、彼は愚かだった
    • (間違いをした「彼」が「愚か」だった、と評価しています。)
  3. It is clever of her to find the answer so quickly.
    • そんなに早く答えを見つけるなんて、彼女は賢い
    • (答えを見つけた「彼女」が「賢い」と評価しています。)
  4. It was brave of them to challenge the difficult task.
    • その難しい課題に挑戦するなんて、彼らは勇敢だった
    • (挑戦した「彼ら」が「勇敢」だった、と評価しています。)

It is for A to ... との違い

以前にも説明しましたが、ここで再度比較して明確にしておきましょう。

  • It is + 形容詞 + for + 人 + to do ...
    • この場合、形容詞は不定詞(to do)の行動そのものの性質を表します。
    • 例: It is difficult for me to understand. (私理解するのは難しい。)
      • ここで「難しい」のは、「私」の性格ではなく、「理解する」という行為です。
    • 使われる形容詞の例: difficult, easy, important, necessary, impossible, possible, hard など。

まとめると:

  • of A: 「A(人)は〜するなんて、…な人だ」と、人の性格や性質を評価する。
  • for A: 「Aが〜するのは…だ」と、行為そのものの難易度や重要性を述べる。

< It is ~ of A to … >の名言を知ろう

It is ~ of A to ... の構文は、人の行動や性格を評価する際に使われるため、道徳的な教訓や人間性に関する洞察を示す名言によく見られます。

いくつか例を挙げさせていただきます。

  1. “It is the mark of an educated mind to be able to entertain a thought without accepting it.”
    • 意味: 「考えを受け入れずに、ただ考えることができるのは、教養ある心の証である。」
    • 解説: アリストテレスに帰せられる有名な言葉です。ここで「educated mind(教養ある心)」という性質(A)を「考えを受け入れずに考えること(to be able to entertain a thought without accepting it)」という行動によって評価しています。It is the mark of ~It is ~ of ~ と同じ種類の構文です。
  2. “It is a fault of the soul to be unable to tolerate the faults of others.”
    • 意味: 「他人の過ちを許容できないのは、魂の欠点である。」
    • 解説: マルクス・アウレリウス・アントニヌスの『自省録』からの引用です。「魂(the soul)」というもの(人間に内在する性質)の「欠点(fault)」を、「他人の過ちを許容できないこと(to be unable to tolerate the faults of others)」という行動によって指摘しています。
  3. “It is easy to tell a lie, but it is hard to tell the truth.”
    • 意味: 「嘘をつくのは簡単だが、真実を語るのは難しい。」
    • 解説: これは直接的に It is ~ of A to ... の形ではありませんが、It is ~ to ... という行為そのものの難易度を示す構文の変形です。しかし、真実を語る「人」の勇敢さや誠実さを暗に評価する文脈で使われることが多いです。
  4. “It is no use crying over spilt milk.”
    • 意味: 「こぼれたミルクを嘆いても仕方がない。」(覆水盆に返らず)
    • 解説: これは非常に有名なイディオムで、It is no use (doing) の形ですが、感情を嘆くという「行為」に対して「無駄である」という評価を与えています。この文脈では「of A」は入りませんが、行為そのものの評価という点で関連性があります。
  5. “It is more blessed to give than to receive.”
    • 意味: 「受けるよりも与える方が、より幸いである。」
    • 解説: 新約聖書『使徒行伝』からの引用です。「より幸いである (more blessed)」という状態が「与える (to give)」という行動に結びついています。これも直接 of A を含まないものの、行為の価値を評価する点で共通の根底を持つ表現と言えます。

It is ~ of A to ... の構文は、特定の行動を通してその人の人間性、知性、美徳、あるいは欠点を語る際に非常に強力な表現となります。直接的に「誰々が言った」という形で残る名言よりは、一般的な道徳的・哲学的な箴言の中にその構造を見つけることが多いです。

まとめ

このことについては、

不定詞の意味上の主語について

< It is ~ for A to … > については、(Aが…することは~である。)で表現し

< It is ~ of A to … > については、(…することはAは~だ。)と表現する。

前置詞の「for」と「of」の使い分けには、~に該当する形容詞によって決まる。

< It is ~ for (of)A to … > について | てばっち教育研究所 (tebatch.com): 【it構文:文法】< It is ~ of A to … >の基本や名言を知り、表現できるようになろう!(練習問題付き)

<It is ~ of A to … >を用いる場合

「for」ではなく「of」を用いる場合

ある行為や行動ととおして、行為や行動をする人物等に対しての性質や性格または評価等を表現する場合に用いる。

例文

It was kind of your behavior to support your friends.

(友人を支援したあなたの行動は親切であった。)

It was foolish of your ex-boyfriend to tell a lie.

(嘘をついたあなたの前の彼氏は愚かであった。)

<It is ~ of A to … >を用いる主な形容詞

前置詞の「for」と「of」の使い分けには、~に該当する形容詞によって決まるため、一覧で紹介をする。

bad(ひどい、悪い) bold(大胆な) brave(勇敢な) clever(賢明な、賢い) crazy(ばかげた) good(親切な) foolish(愚かな) honest(正直な) kind(親切な) nice(よい、いい感じの) polite(礼儀正しい) right(正しい) rude(無礼な) selfish(利己的な、自己中心的な) stupid(ばかげた、愚かな) seet(優しい) wise(賢い、賢明な) wrong(悪い)

※「for」と「of」の両方ともとることができる場合があるため使い分けは、難しい。

※初めて使い分ける場合は、人の性格や性質をもつ形容詞の多くが「of」を用いることから、人物の評価であると想定しても大きな問題はない。

It is ~ of A to ... に関する練習問題


セクション1:英文和訳(Translate the following English sentences into Japanese.)

  1. It was kind of you to offer help.
  2. It’s foolish of him to ignore the warning.
  3. It was brave of her to speak up in front of everyone.
  4. It’s generous of them to donate such a large amount.
  5. It was thoughtless of him not to call.
  6. It’s wise of you to save money for the future.
  7. It was careless of her to leave her bag unattended.
  8. It’s polite of him to hold the door open.
  9. It was selfish of them to take all the food.
  10. It’s rude of you to interrupt while someone is speaking.

セクション2:和文英訳(Translate the following Japanese sentences into English.)

  1. 私の間違いを許してくれるなんて、あなたは親切だ。
  2. そんなふうに考えるなんて、彼は賢明だった。
  3. 約束を破るなんて、彼女は不注意だ。
  4. 私たちを助けてくれるなんて、あなたは素敵だ。
  5. 彼の感情を傷つけるなんて、あなたは残酷だった。
  6. 困っている人を助けるなんて、彼は良い人だ。
  7. そんなばかげた質問をするなんて、あなたは愚かだ。
  8. わざわざ手伝いに来てくれるなんて、あなたは思いやりがある。
  9. 彼のプライベートな質問をするなんて、失礼だ。
  10. 全てのデザートを一人で食べるなんて、彼女は自己中心的だ。

解答


セクション1:英文和訳の解答

  1. 和訳: 助けを申し出てくれるなんて、あなたは親切だった
  2. 和訳: 警告を無視するなんて、彼は愚かだ
  3. 和訳: みんなの前で発言するなんて、彼女は勇敢だった
  4. 和訳: そんなに多額を寄付するなんて、彼らは寛大だ
  5. 和訳: 電話しないなんて、彼は思慮が足りなかった
  6. 和訳: 将来のためにお金を貯めるなんて、あなたは賢明だ
  7. 和訳: バッグを置きっぱなしにするなんて、彼女は不注意だった
  8. 和訳: ドアを開けておくなんて、彼は丁寧だ
  9. 和訳: 全ての食べ物を取るなんて、彼らは自己中心的だった
  10. 和訳: 誰かが話している最中にさえぎるなんて、あなたは失礼だ

セクション2:和文英訳の解答

  1. 英訳: It is kind of you to forgive my mistake.
  2. 英訳: It was wise of him to think that way.
  3. 英訳: It is careless of her to break the promise.
  4. 英訳: It is nice of you to help us.
  5. 英訳: It was cruel of you to hurt his feelings.
  6. 英訳: It is good of him to help people in need.
  7. 英訳: It is foolish of you to ask such a silly question.
  8. 英訳: It is thoughtful of you to come all the way to help.
  9. 英訳: It is rude of you to ask him personal questions.
  10. 英訳: It is selfish of her to eat all the dessert by herself.

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